No.789 2つの自然の接点 投稿者:博多の人 投稿日:2011/06/13(Mon)
12:59 クロチルド様がおっしゃる「バッハの描く自然と人類を育てまた脅威を覚えさせる自然との接点」、とても難しい問題ですね。バッハにとっての自然は、宗教と人間の感情それに病気や戦争や身の回りの環境を対象としていたのでしょうが、やはり精神性が中心にあったのではないでしょうか。人類を育てまた脅威を覚えさせる自然は、物質性に基づいているようで、地球や宇宙の構成要素としての人間を指しているように思われます。2つの自然の接点を探ることは、物質としての脳からどのようにして精神的なものが生まれるのか、という現代科学(自然・人文・社会)の中心課題のようです。答えが出るまで、あるいは方向性が示されるまで、気長に待つほかないでしょうね。答えになっていなくて、すみません。 |
No.788 クロチルド様、そうだったのですか(*^^*) 投稿者:segreto 投稿日:2011/05/22(Sun)
19:55 クロチルド様 ベルリン・フィル=アバドとポリーニの共演を初体験されたのですね!! それではクロチルド様が舞い上がられるのも当然ですね(*^^*) 僭越ながら、クロチルド様のご投稿からは、いつも「熱いハート」と共に「冷静な頭」を保たれていらっしゃるように感じておりましたので、浮かれて舞い上がるなどということとは無縁な方だと思い込んでおりました。 でも、クロチルド様も舞い上がったりなさるのだと知り、いつも舞い上がって冷静さを失いがちな私はなんだかホッとしたような、(勝手に)親近感を覚えたような次第です。 私の差し出がましい投稿に、たくさんのご配慮を賜りましたことに、本当に感謝でいっぱいです。 「歓喜」「歓び」の音楽が自動的に「第九」に・・というお言葉からはクロチルド様の飾らないお心が感じられ、なんて可愛らしい方なのでしょう!と思ってしまいました。 マエストロの今回の「復帰」への喜びを、クロチルド様とご一緒できることを心より幸せに存じます。 25日のロンドン公演がマエストロにとって、聴衆の皆様にとって、そして、遠くから見守っているマエストロを愛する全ての人にとって素晴らしいものとなりますように!! マーラーの8番をめぐるアバドとポリーニのやりとり・・楽しいですね!! マーリン様、優しいお言葉を有難うございます。 大震災について辺見庸氏が新聞に寄せた文章の中に、「非情無比にして荘厳なもの」という一節がありました。 マーリン様もお読みになられたかもしれませんが、少しだけ抜粋いたします。 『それらの光景と音に、わたしは恐怖をさらにこえる「畏れ」を感じた。非情無比にして荘厳なもの、人智ではとうてい制しえない力が、なぜか満腔の怒気をおびてたちあがっていた。水と火。地鳴りと海鳴り。それらは交響してわたしたちになにかを命じているようにおもわれた。たとえば「ひとよ、われに恐懼せよ」と。あるいは「ひとよ、おもいあがるな」と。わたしは畏れかしこまり、テレビ画面のなかに母や妹、友だちのすがたをさがそうと必死になった。これは、ついに封印をとかれた禁断の宗教画ではないか。黙示的光景はそれじしん津波にのまれた一幅の絵のようによれ、ゆがんだ。あふれでる涙ごしに光景を見たからだ。生まれ故郷が無残にいためつけられた。知人たちの住む浜辺の集落がひとびとと家ごとかき消された。親類の住む街がいとも簡単にえぐりとられた。若い日に遊んだ美しい三陸の浜辺。わたしにとって知らぬ場所などどこにもない。磯のかおり。けだるい波の音。やわらかな光・・・、一変していた。なぜなのだ。わたしは問うた。怒れる風景は怒りのわけをおしえてくれない。ただ命じているようであった。畏れよ、と。』 そして最後に『安らかな日々はきっとくる。わたしはそれでも悼みつづけ、廃墟をあゆまねばならない。かんがえなくてはならない。』と終わっています。 石巻市出身の辺見さんはその光景に『「どうか夢であってくれ」とひたすら祈った。』とも書かれています。 長くなり、申し訳ございません。 |
No.787 バッハの音楽と自然 投稿者:マーリン 投稿日:2011/05/22(Sun)
11:58 クロチルドさんの若さゆえの感情の発露(京都でもコンサートの帰りスキップして帰られたという、若さっていいですね〜)としての表現と、自分の考えを大事にされ優しくコメントされるSegretoさん、それを素直に受け止めさらに「宙に浮かないようにと」そのままにされる潔さ、なんとすばらしいやりとりなんだろうと感心してしまいました。 私は理科系の研究者のはしくれなので、今回の原発の問題を、大げさかも知れませんが、科学技術と人間の関係として考えています。科学技術は人生を豊かに楽しくするものなのだろうか?人間は科学技術を通じて、自然に対して奢っているのではないだろうか? バッハの音楽を聞くと「人は自然に対して謙虚であらねばならぬ」と教えてくれているような気がします。それでもなお災いに見舞われて試練を経なくてはならないときは、ベートーヴェンの音楽を聞きましょう。 音楽の力とは何か?音楽は人生を豊かに楽しくするもの?いつも、そんなことを考えています。博多の方さまのような深い思索には及びもつきませんが。 ストレスがたまったときには、よくカラオケに行きます。普通のカラオケではなくピアノ伴奏で唄えるところです。「花(春のうららの隅田川〜)」とか「なだそうそう」とか、オジサンは自己陶酔の世界に浸ってしまいます。「音楽っていいな〜」って。 |
No.784 クロチルド様 投稿者:segreto 投稿日:2011/05/21(Sat)
02:07 クロチルド様 いつもご投稿を興味深く拝読させていただいております。 マエストロの3月、4月のキャンセル・・本当に心配でたまりませんでしたが、ベルリンでのマエストロの復帰のご様子をお伝えくださったクロチルド様に、心から感謝申し上げます。 以前、すみこ様が翻訳してくださったマエストロのお言葉に『モーツァルトの音楽を演奏する時、彼の要求するものに適うためには、芸術家として、もしかすると特別な恩寵を得た存在で在らねばならないのです。』という一節がありました。 そのお言葉から、モーツァルトの作品にあらゆる角度から光があたり、作品の真髄に辿り着くまでのたくさんの扉が開かれた状態・・という極めて困難な事が、ごく自然になされるということは、マエストロにとっても奇跡に近いものなのかもしれないと感じました。 もし、その日のマエストロがそのような特別な恩寵のなかに在ったのだとしたら本当に幸せです。 ただ、ひとつだけクロチルド様の「ベートーヴェンの第九も足元にも及ばない歓喜に満ち溢れ」という個所が、私にはどうしても受け入れられません。 グルダの「モーツァルトとバッハは天上の音楽家。ベートーヴェンは天上をめざした音楽家」という言葉を読んだことがあります。 私にも確かにその通りに感じられます。 でも、第九に限らずベートーヴェンの作品は、バーンスタインの言うように「ひとつひとつの和音を神と連絡をとりながら作っていったとしか思われない」ような神秘に満ちていると私は感じ、想像もつかないほどの困難を乗り越えて、そのような音楽を遺してくださったベートーヴェンに感謝しないではいられないのです。 引用が多くなり申し訳ありません。 私自身の言葉では到底言えそうにないことですので、親愛なる2人の天才の言葉をお借りしました。 クロチルド様は豊富な語彙をお持ちなのですから、ベートーヴェンが生涯をかけてたどり着いたに違いない第九を引き合いに出されなくても、その歓喜は他のお言葉で十分にお書きいただけたのではないか、と思いました。 とても迷いましたが、投稿させていただくことにしました。失礼をお許し願えますと幸いです。 ご投稿、楽しみにしております。 |
No.782 ベルリンの演奏会 投稿者:すみこ 投稿日:2011/05/16(Mon) 00:34 ベルリンでマエストロは元気に演奏会に登場し、アバドとの共演のモーツァルトは大成功だったようです。 先立つインタビューの動画(ごく短いですが)も見られます。 http://www.digitalconcerthall.com/en/concert/1642?utm_medium=email |
No.780 東日本の大震災とポリーニのバッハ 投稿者:博多の人 投稿日:2011/04/29(Fri)
10:29 マーリン様の文章を興味深く読ませていただき、これは大きな課題を含んでいると思い、しばらく考えてみました。ポリーニのバッハを初めて聞いたとき、感情表現の豊かさに圧倒されました。人間の感情の多様さを、音という普遍的な現象で記述したバッハの天才性と、それを具体化したポリーニの偉大さに、心を揺さぶられました。しかし、ポリーニが言うところの「音楽の力」の意味がわからなくて、私はずっと悩んでいます(ポリーニによれば、哲学的という意味ではないようですので、困っているわけです)。この音楽の力が、おそらく、マーリン様のおっしゃる普遍性と関係があるのかな、と思っています。今度の東日本の大災害(地震・津波・原発)は、大自然の脅威に対する再認識とともに、これまでのライフスタイルに変更を迫っているように、思えます。たいへんな時代になりました。 |
No.779 やっぱりポリーニのバッハ 投稿者:マーリン 投稿日:2011/04/23(Sat)
01:42 震災後はじめて聞こうと思ったのはやっぱりポリーニでした。でもべートヴェンでもブラームスでもモーツアルトでもなくバッハでした。そのバッハでさえ以前と全く違った音楽に聞こえてきました。ポリーニの演奏は普遍のように思っていましたが、何を聞いていたつもりになっていたのでしょうか?何故にそんなに変って聞こえるのでしょうか?平均律を聞きながら、涙が止まりませんでした。 |
No.778 謹んでお見舞い申し上げます 投稿者:すみこ 投稿日:2011/03/15(Tue)
11:25 東北地方太平洋沖地震、大津波の災害を被られた方々に、心よりお見舞い申し上げます。 北海道、茨城、長野、新潟・・・広い範囲に及ぶ地震とその被害にも、お見舞い申し上げます。 このゲストブックを訪れてくださる方、そのご家族やご友人に、被災された方がいないかと、気がかりです。皆様ご無事でいられることを祈っております。 博多の人さま、暖かいお見舞いの言葉をありがとうございました。 私は東京在住ですが、あの時、長く続く大きな横揺れに、立ち歩くにもフラフラし、眩暈のような感覚でした。きっと震源地では大地震になっているに違いないと、情報を得ようと点けたTVで見たのは、およそ想像を絶する光景。船酔いするような大きな揺れに落下する物、壊れる建物。津波警報の発表より早く、次々と押し寄せる大きな波、濁流が木々を家を車を橋も道路も飲み込んでいく様子。情け容赦なく、牙をむいて襲いかかる自然の猛威。今、現実に、こんなことが起っているなんて・・・信じられない思いで、言葉を失いました。 時が経つにつれさらにさらに悲惨な、凄まじい事実が報道され、災害の怖ろしさが明らかになります。町中を覆い尽す大火災が夜空を焦がし、原子力発電所の危険な状況も次第に拡大していくようです。天災が人災をも誘発していく現実。冷静さを保ちつつ、日々過ごしていかなくては、と思います。 亡くなられた方々のご冥福を祈り、遺された方々の悲嘆を思い、不明の方々の無事を祈り、怪我・病気をされた方々の快復を願い・・・祈ることしか出来ないのがもどかしいですが、せめて心を寄せて、現実に出来ることを少しでも行なおうと思っています。 被災の地に平穏が訪れ、慰めがもたらされて、いつか希望が生まれ、力強く復興が行なわれますように。祈りを込めて。 |
No.777 地震お見舞い 投稿者:博多の人 投稿日:2011/03/13(Sun)
10:41 東北・甲信越・関東地方の方々に、地震お見舞い申し上げます。想像することが不可能なくらい甚大な被害が報道されており、言葉を失ってしまいました。政府や関係諸機関が中心となって、捜索・復興が進行することを祈っております。 |
No.775 世間の評価 投稿者:博多の人 投稿日:2011/02/25(Fri)
18:10 ポリーニのような伝統や常識から一歩踏み出す勇気のある革新者にとって、世間の評価が分かれるのは、むしろ勲章ものだと思います。 |
No.771 真・善・美 投稿者:博多の人 投稿日:2011/02/11(Fri)
10:25 真・善・美を追求することは、Hyperionさんがおっしゃるように、人類の永遠の課題ですね。これを究めることはとても難しいとは思いますが、せめて、一人一人が健康で文化的な生活をおくれるようになることを、願っています。経済が厳しくなると、教育・文化という人を育てる事業に用いられる予算がまっ先に削られるのですね。悲しいことです。 |
No.768 RE:反・ベルルスコーニ批判 投稿者:とも 投稿日:2011/02/08(Tue)
09:19 YouTube に(多分、クロチルドさんがお書きのとは別の機会のものかと思いますが)ポリーニの演説の画像がアップされていますね。 直リンクは貼りませんが、ご興味をお持ちの方はご覧ください。 ちなみにタイトルは Libert? e Giustizia-Berlusconi dimettiti- intervento di Pollini です。 |
No.766 興味深いご意見 投稿者:博多の人 投稿日:2011/02/06(Sun)
10:31 Hyperion様とクロチルド様のご意見のやりとり、興味深く読ませていただいております。ポリーニが30代の頃のインタビューで、演奏家としてあまりに専門家してしまうのは好まない、と答えていたような気がします。Hyperion様がおっしゃるように、ルネッサンス的森羅万象へのあこがれがポリーニにはありますが、楽曲の数が膨大なので、革新的な作品の演奏に収斂しているのでしょうね。ポリーニ初来日(1974年)のライブ録音を友達に聞かせてもらった時、ピアノの音のあまりの美しさに、驚嘆した記憶があります。美声の極致だと思いました。それに、感情の自然な流れにも、魅了されました。聴衆が何を望んでいるかを充分に知った上で、それでも、自分の信念を貫き通すポリーニに敬意を表します。勇気ある行為だと思います。 |
No.759 ショパンコンクール 投稿者:博多の人 投稿日:2011/01/23(Sun)
11:13 とも様がご紹介になられました、ポリーニのショパンコンクールライブCDを買いました。福岡のタワーレコードで890円でした。HUNT盤と比べて、音質が少し良くなっているようにも思えますが、どうでしょうか? 曲の構成力や自然な抒情性にあらためて感動しました。昨年のショパンコンクール入賞者達の演奏が正式に公開されていて、インターネットで聞けるのですね。これもとても楽しめます。今年は、リストの生誕200年ですね。超絶技巧練習曲集をポリーニが録音する、という情報はないのでしょうか? |
No.757 Buon
Compleanno!!! 投稿者:segreto 投稿日:2011/01/05(Wed)
06:27 Buon Compleanno!!マエストロ!!! (^^)/▽☆▽\(^^) そして・・ すみこ様のサイト10周年にBuon Compleanno!!! (^^)/▽☆▽\(^^) 心からの感謝とともに。 |
No.756 一応、新譜ですね 投稿者:とも 投稿日:2010/12/30(Thu)
16:43 ところで、皆さん、既にご存知かと思いますが、ポリーニのショパン・コンクール優勝時の演奏が発売されます。 http://www.hmv.co.jp/product/detail/3960586 内容としては、以前から HUNT などから発売されていたものと同じです。音は、僅かに録音レベルを上げた程度で、特に劇的に改善されているわけではありませんので、「もう持っているよ」という方は特に購入することはないと思います(もちろん、モノラルです)。 何だかんだ言って、HUNT 盤は絶版でしょうから、「一度、聴いてみよう」という方はどうぞ!です。 では、良いお年を!! |
No.754 AERA 投稿者:すみこ 投稿日:2010/12/20(Mon) 22:31 もう既にご存知かと思いますが・・・。AERA '10.12.27 No.58号。表紙がマエストロ・ポリーニです。 “person in focus 表紙の人”として、演奏中の写真と、演奏会を聴き、その後インタビューした記者による文章が1ページに収められています。 |
No.752 ポリーニ満載 投稿者:博多の人 投稿日:2010/11/30(Tue)
08:24 管理人様が書かれていますように、音楽雑誌にはポリーニに関する記事が満載で、ポリーニファンにとってはたいへん嬉しいです。久し振りに音楽の友を買い、堪能しました。ポリーニはやはり凄い人ですね。 |