2006年の感動
皆様のご意見・ご感想(3)

オーケストラ・コンサートU

10月18日(水)・19日(木) 《東京:サントリーホール》

ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83
ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」

[10月18日]

10月18日 
《おじさん》さん
 リキリキ様、譜めくりの方とのやり取りはそういう事だったんですね! 私の位置からだと、楽譜が左側にあったとか分からなかったので、ちょうどピアノパートが無い部分だったので「自分でめくるね、やっぱりめくってね」みたいなコミニケーションだったと思っていました。微笑ましい一瞬でしたね!

 さあブラームスのピアノ協奏曲第2番です。日本では2度目の演奏になります。1981年の時の演奏はあまり覚えていないのですが、N響が鈍重だった記憶です。あれから25年。最初のホルンが鳴り出して、ああ… 来て良かったと少し感慨に浸ってしまいました。その後にすぐに現れるピアノソロ。あれ? ピアノの音がすごく遠くに感じられピアノ付き交響曲と言われるこの曲を意識してポリーニは抑えめで演奏しているのかと思いました。しかし、15日のブラームス…ピアノ五重奏曲と同様に、時間が進むにつれてどんどんピアノの音が輝いて来て、第1楽章後半にはCDで聞かれるようなバランスになりました。ポリーニは、ライブ盤では15歳の時の録音(第1楽章のみ)が残っているぐらい昔から弾いているレパートリーです。正規の録音でも1976年と1995年の二つ有り、私にとっても1976年頃にFMで放送されたエアチェックテープを、それこそ擦り切れるぐらい聴いた大切な曲です。それが今、目の前で繰り広げられている場所に居合わせた幸せはとても言葉では表現出来ません。終演後にすみこさんを始め親しい方とお話をしていても、私は幸福感いっぱいでちょっとうわの空でした。
 第2楽章の出だし… 11日のリストのソナタを弾き始めようとした時と同じように、一度手を構えながらセキの音があまりに大きいので一度手を下に戻しました。なるべく短めの間で弾き始めようとしたポリーニだったのですがちょっと残念でした。面白かったのは、アバドがその短めのタイミングのまま右側のチェロとビオラを指揮しようと右足に重心を移し右側を向いて手を上げようとしたのです。ポリーニはまだ弾き出していないので当然空振りというか(アバドは手を上げませんでしたが…)動作を止めました。その直後、ポリーニはアバドを見る事もなく弾き出し、アバドもポリーニを振り返る事もなく指揮を始めオーケストラも問題無く鳴り出しました。おそらくリハーサルでここは短めにという打ち合わせだったと想像するのですが、少しタイミングが違ったけどまったく問題が無かったのでこれが盟友の阿吽の呼吸かと感心してしまいました。
 第3楽章の美しかった事!! チェロのマリオ・ブルネロも絶品でした!!! 考えてみれば、15日の室内楽のメンバーがすべて揃っているんですよね! 恐ろしいぐらいに凄いオーケストラです。私の席からはザビーネ・マイヤーが死角になって見えませんでしたが、またクラリネットが体の一部に化したかのように演奏していたんでしょうね…
 演奏終了直後、ピアノの椅子から立ち上がるポリーニは、音楽の別世界に行ってしまったので現実の時間に戻るまで少し時間がかかる時がありますが、今日もそうでした。どこかうわの空でお辞儀をしていて、コンサートマスターとは習慣のような握手、アバドとは、まっ、いいかって感じですぐに袖に向かって歩き出しました。ところが、アバドがマリオ・ブルネロに満面の笑みを浮かべ握手を求め、拍手が大きくなって、すでにヴァイオリンの6列目ぐらいまで歩いていたポリーニが振り返り、おおっと! 忘れていたぜ! っと戻ろうとしましたが、アバドが来てしまったので仕方が無く袖に戻りました。次に出てきたポリーニは、すでに現実の時間に戻っていてまっすぐブルネロに向かいこれまた満面の笑みで握手を求め、一段と大きくなる拍手の包まれました。そういう事を目のあたりにして今日は本当に幸せでした。

   後半はブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」。客席にポリーニが現れた時には暖かい拍手が起こり、またポリーニと一緒に聴いたコンサートとなり、もう言葉になりませんね!

10/19(木) 02:04

夢の協演、共演、競演・・(2) 
《ともママ》さん
・・・・・・

昨日(18日)は、もう朝から足が地に着いていません。
夜になってわかったのですが、朝、高校生の息子と中学生の娘のお弁当袋に反対にお弁当箱を入れ(量が倍も違うのに)、しかも両方お箸を入れ忘れていたらしいです。

大構成のオーケストラが着席した華やいだ舞台にマエストロ・ポリーニとマエストロ・アバドが登場、、、まさにゴージャス!!
「・・これって本当に現実なの!?」と、ほっぺをつねりたくなりました。
出だしこそちょっとヨロメキ(?)も見られましたが、ぐんぐん調子を上げて、顔を紅潮させ、椅子から腰を浮かせて、充実のオケに負けじと大熱演でしたね。
それに静かな部分、甘い部分の美しさは本当に天下一品でした。
3楽章のチェロのブルネロさんとの絡みは、親密な恋人同士の語らいのよう・・、官能的ですらありました。

客席のマエストロと同じ空間で聴いた後半のブルックナー、アバドらしくテンポ取りやルパートのしかたなど、重くなりすぎないセンス抜群の素晴らしい演奏でした。
盛り上がるところでは弦も管も轟いて、こちらの身体にズンズン響いてきました。
多用されるピチカートにのって奏でられるビオラのメロディーには魅了されました。
一人ひとり大変な実力と個性をもつ演奏家をあれだけ大勢集めて、ひとつの素晴らしい曲を作り上げていくマエストロ・アバドの統率力、、、すごいですね。

とうとう19日になってしまいました。
ついにルツェルン音楽祭、最終日です。
今日一日がいつまでも終わらなければいいのに・・・。

※前に15日のチェンバー・フェストについての文がありました。「皆様のご意見・ご感想(2)」の方に載せさせていただきました。

10/19(木) 09:16

一夜明けて…
《ひろこ》さん
 昨夜は興奮状態で寝付かれず、朝は頭の中で大音響のブラームスが鳴り響いて早く目が覚めてしまい、完全な寝不足状態、いつもに増しておぼつかないオツムで書いていますがお許しいただきたいと思います。

 会場に入ると、舞台の上にはオーケストラ席に取り囲まれてかなり客席よりに置かれたFabbriniの金文字のあるピアノ。もうそれを見ただけで心拍数上昇。オーケストラが入場すると、このスター軍団も今日で見納めと思い胸が熱くなりました。そして二人のマエストロ登場。もう心臓はバックンバックン、息苦しくさえなってきて、深呼吸を繰り返しました。冒頭の美しいホルンの音に続いてピアノが鳴ると、ああ本当にこの曲を聴くのかと目頭が熱くなります。はじめのうちピアノの音はマエストロにしては響きが浅かったですが、弾き進むにつれ音はエネルギーを増してゆきました。それにしても、すばらしいオーケストラの音。ピアニシモからフォルテシモまで輝きに満ちて、奏でられる全ての音がすばらしいニュアンスを持ち、それが完全な一体感をもっています。アバドさんの要求の高さと、それを実現し得るオーケストラのメンバーの個人技の高さに感服せずにはいられません。マエストロのピアノも1楽章の途中からは、オーケストラに負けない輝かしさでした。今日は黄金の右手も完全復活。轟く低音部から煌めく高音部まで、マエストロはあらゆる音色を自在に扱い、オーケストラとともにこのすばらしい音楽をつくりあげていきます。2楽章の出だし、マエストロのタイミングで続けて弾かせてあげたかったですね。残念です。でも出だしのずっこけはその後の演奏には全く影響せず、実に力強い2楽章でした。私の席からはピアノの屋根の影になってアバドさんは時々しか見えないのですが、渾身の指揮でした。2楽章が終わるとマエストロはポケットから白いハンカチを出して額の汗をぬぐいます。そして3楽章。今までに聴いた中で(マエストロの過去の録音も含めて)最高の3楽章でした。ブルネロさんのソロはさすがとしか言いようがありません。ピアノとチェロのこんなに美しい掛け合いは、きっともう一生聴けないだろうと思います。3楽章の終わりにはこのまま天国に行ってしまうかと思うくらいでした。そして、オーケストラもピアノも全力の4楽章。美しさに心酔しながらも、どこかで「ああ、もうすぐ終わってしまう〜どうか終わりが来ないで〜」なんて思っている自分がいました。でも、やっぱりどうしても終わりは来てしまいます。コンサートの終わりではないので、立って拍手している人はいなかったのですが、本当は立ちたかったです。

 後半のブルックナーの感想はここでははしょりますが、スター軍団の演奏を存分に楽しむことができました。演奏が終わるとマエストロは周りの人たちといっしょに立ち上がって長く拍手を送っておられました。

 私のルツェルンフェスティバルは昨日でおしまい。本当にすばらしい、一生忘れられない音楽体験をした1週間でした。オーケストラや室内楽の日の感想は書けませんでしたが、どれもみな言葉にできないほどすばらしい音楽、演奏でした。ルツェルンフェスティバルの東京公演の実現は、資金的な問題も含めて容易ではなかったようです。実現に尽力してくださった方々(アバドさんも含めて)に心から感謝します。

 今回、すみこさんのゲストブックにおいでになる方々と新たにお目にかかれたこともとてもうれしかったです。今日からしばらくフヌケ状態で暮らします。今夜のコンサートに行かれる方のご感想を楽しみにしています。

10/19(木) 12:07


[10月19日]

10月19日
《おじさん》さん
 ひろこさんを始め皆様おめでとうございます。今日TVカメラが入りました。ブルックナーは間違い無く放送されると思いますが、ポリーニも放送されると良いですね。

 さあ、今日がルツェルン・フェスティバル・イン・東京2006の最終日です。曲目は昨日と同じブラームスのピアノ協奏曲第2番とブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」です。
 今日は昨日よりかなり後ろの席なのでオーケストラを聴こうと舞台のイスの数などを数えながらリラックスして開演を待ちました。ブラームスの協奏曲は2管編成ですが少し弦が多めの80人程でしょうか…
 ポリーニはお疲れだったのでしょうか昨日に比べて調子が出ないように感じました。ひろこさんの仰るリズムが前のめりの傾向になり、第1楽章最後の方のピアノとオーケストラで盛り上がる部分とか、第2楽章後半の速い部分はアバドとオーケストラがポリーニに合わせるのに必死になってしまい、アンサンブルが乱れる所も出て来ました。第3楽章出だしのマリオ・ブルネロは、その緊張感からの疲れか、最初少し音程が不安定でした。ただ、第2楽章は昨日とは違い意図した通り第1楽章とほとんど間を開けずに続けて弾き出したので、第1楽章と第2楽章、第3楽章と第4楽章の2つの大きなグループに別れているという図式が見えて来ました。オーケストラが主の部分のアンサンブルはビシっと決まっているので、オーケストラがまるでポリーニを支えているような演奏になり、返って緊張感溢れる一種壮絶な演奏になったような気がします。
 今日はブルネロさんともきっちり握手をして、さあブルックナーです。
 ブルックナーは4管編成でさらに弦も増え100人を超えているようで、休憩中にピアノを片付けてイスを並び替えるのでスタッフは大忙しです。スタッフが舞台上を大忙しで動き回っている時に不思議な事が起きました。ファブリーニが出て来て舞台下手側奥に片付けられたピアノの鍵盤部分をガバッと引き出してハンマー部分のチェックを始めたのです。もうピアノの出番は無いのでイタリアへの移送準備でも始めたのかと思いましたが、ファブリーニは鍵盤を元に戻し何事も無かったように袖に戻って行きました。ピアノ自体の不調は感じられませんでしたが、何か有ったのかもしれません。
 オーケストラが並び、コンサートマスターが立ち上がってさあチューニングを、という瞬間に面白い事が起きました。第1ヴァイオリン5列目の奥側の方がまさにその時遅れて舞台に入って来たのです。またコンサートマスターが現れたのか、はたまたアバドが現れたのかと拍手が起き、釣られて私も拍手をしてしまいました。客席からは笑い声、そのヴァイオリニストは真っ赤になってしまい客席側のヴァイオリニストからもからかわれていました。チューニング中のブルネオなど、隣の人と何かふざけて笑みを浮かべて、そんなリラックスしたムードのまま曲は始まったのですが、ブルックナー特有の霧の様なトレモロからホルンのソロで始まる、そのホルンが最初の音を外してしまったのです。リラックスしたムードは吹き飛び一気にオーケストラに緊張感が走ったように感じました。昨日の第3楽章ではトランペットが外していました。繰り返しが有るので2回同じ場所。2回目の方は慎重になり過ぎたのか返って大きく外していましたが別に緊張感が走ったという感じはしなかったので今日のホルン方は大事件だったと思います。以後の演奏にはミューズの神が降臨し約65分があっという間に過ぎ去りました。今日のブルックナーは本当に素晴らしかった…

 放送ではこの部分は編集して直されるでしょう。昨日と同じマイクセッティングだったので昨日の演奏。リハーサルも含めるとこのホルンの部分は4回程録音されていると思います。その中で最良の演奏と差し替えられて、放送では何事も無かったように曲は始まると思いますが、今日の名演は間違いなくこのホルンのミスから始まりました。本当に音楽には何が起こるか予断を許しません!

 サントリーホール入口にある歯の無い歯車みたいな大きなモニュメントの前で皆さんを待っていたら、オーケストラのメンバーが目の前を通ってホテルに戻って行くではないですか! 2〜3人だったり、1人だったり思い思いに楽器を持って… 1分も待たずに次々に通ります。自然と拍手が起こりお見送り通りとなりました。あっ コントラバスの人だ! コントラバスなど2人がかりで運んでいました。第2ヴァイオリン最前列の白い髭が素敵なベルリンフィルの方も通りました。私は、マリオ・ブルネオとかザビーネ・マイヤーとかコーリャ・ブラッハーとか通らないかと期待していたのですが、なんとザビーネ・マイヤーが現れました。やっぱりサインを求められるのでゆっくり観察する事が出来ましたが意外と背の高い方で驚きました。あの方がクラリネットで神業しているんですね! 最後は右手を上げ「バイバ〜イ」と言って通り過ぎ… やっぱりチャーミングで素敵な方でした…

 今日はポリーニと一緒に聴くコンサートにはならなくて残念でしたが、終演後の楽屋ではお元気な様子だったそうです。ヘビースモーカーのポリーニにはイタリアまでの飛行機での禁煙タイムは辛いかもしれませんが我慢していただき、またお会い出来るのを楽しみにしている人が大勢居る日本に元気な姿を見せてください。今度は是非バッハの平均律を曲目に上げてください。お願いしますo(_ _)o

10/20(金) 02:16

眠れません・・
《ともママ》さん
夜中の2時を回ったと言うのに興奮でねむれません。
私は昨日とほぼ同じ場所だったのですが、今日のマエストロは最初からパワー全開、エネルギーの漲る本当に美しい音を鳴り響かせているように聴こえました。
今日がフィナーレということで「すべてを出し尽くすぞっ!」というような気合がひしひしと伝わってきました。
1楽章が始まってまもなくお顔がどんどん紅潮して湯気が出そう・・、次のスケルツォ楽章では発火してしまうのでは、、というくらいでした。
昨日より少し積極的な感じの演奏だった3楽章はきのうの天上の美しさにかないませんでしたが、多彩な表情の4楽章は見事でした。
聴衆も昨日より集中力があったような気がします。
こんな素晴らしい音楽体験ができた自分の幸運が信じられないくらいです。
マエストロ・ポリーニ(・・とマエストロ・アバド、ルツェルン祝祭管のメンバーの方々、関係者の方々)に心よりお礼申し上げたいです。

私が‘ポリーニ!ポリーニ!’と熱に浮かされたようになっているのを見かねてか、梶本事務所の関係者と知り合いの友人から開演の1時間くらい前にメールがあって、本人は今日の演奏会は聴かないのに、「終演の頃行くから楽屋に入れるように頼んでみてあげる。」というのです。
後半のブルックナーのとき、今日は会場にマエストロの姿が見えなかったので、「もう燃え尽きてホテルに戻られたのかも・・。」とあまり期待しすぎないようにしながら楽屋口に入ると・・いらっしゃいました!
ノーネクタイでシャツの一番上のボタンをはずして和やかなリラックスした表情のマエストロ!
「本当に素晴らしい演奏会でした。」(あァ、イタリア語ができれば・・!)と握手を求めると、「グラツィエ、サンキュー。」とにこやかに手を握ってくださいました。そしてプログラムに金文字でサインをしていただきました。
その上、一緒に楽屋に入ることができたすみこさんと3ショットで写真も撮らせていただき、大感激でした。
「次はいつ日本に来てくださいますか?」との質問には、「残念ながらまだはっきりとは決まっていないけれどすぐに(soon)戻ってきたい・」とおっしゃていました。
「ぜひ、すぐに(強調して・・)戻っていらして下さい。」と申し上げるとまたニッコリ! もうすっかり舞い上がってしまいました。
その後しばらくいろいろな方と歓談されてから、奥様と二人でドレッシングルームに姿を消し、数分後にお花を抱いた奥様を優しくエスコートして出ていらっしゃり、別の場所へ移動されました。

今日は思いがけずマエストロの楽屋を訪れるという幸運に恵まれたこともあり、いまだに異常な‘ハイ’のじょうたいが続いています。
・・・けれど、終わってしまったんですよね。
現実に戻ると、、きっと燃え尽き症候群、抜け殻状態に陥ることになりそうです。

このフェスティバルの期間に、すみこ様をはじめ、何人かのポリーニ・ファンのみなさまとじかにお近づきになれて、大変光栄でした。
ポリーニ・ファンとしてはまだヒヨコ(・・やたら体格のいいヒヨコでスミマセン・・)の私、みなさまのお話を伺えてとても嬉しかったです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

10/20(金) 02:34

雑誌新刊
《すみこ》
気がつけば(^^;)10月も下旬、音楽雑誌11月号も発売されていました。
「音楽の友」は『やっぱり主役はイタリア人! ――イタリアン・アーティスト大集合』という特集。
イタリアはオペラの国、歌手の記述が多いのですが、器楽奏者の部には勿論「ポリーニ」の名が載っています。
批評家の先生方の「私が選ぶ3人」の中では、國土潤一氏、野田和哉氏がポリーニを挙げています。
モーツァルトの協奏曲が、平野昭先生の「今月の新譜」に取り上げられています。

「レコード芸術」の月評では、モーツァルトの新譜は(勿論)特選盤。とても好評で嬉しくなりました。
現代名盤鑑定団では「ショパン:《夜想曲》全曲」が取り上げられています。

それから、サントリーホールに入っていたカメラのことですが、残念ながら、放送用(TVもラジオも)ではないと、スタッフに聞いた方のお話がありました。
2階左右と舞台左手奥への配置。かなり本格的に撮っていたようですが、一体何のために?
放送でないとしたら、DVDでも作るのかしら・・・・・・? 
ともあれ、貴重な映像・録音を、何らかの形で発表して欲しいものですね。

10/21(土) 22:41

そんな…
《おじさん》さん
 10月12日のHMVトーク&サイン会の写真が梶本音楽事務所のページにアップされました。この時のトークで北京に来る前にハンブルクでレコーディングをしたという話が有ったそうですが、調べた所、今までポリーニは正規録音をハンブルクでやった事は無いようです。いったい何を録音していただけたのでしょうか! 情報が欲しいです…

 ともママ様もすみこさんも、思いがけない経験に一睡も出来ないような興奮状態になってしまったのですね! お見舞い申し上げます(笑) 私も昔そういう状態になった事があるので良くわかるのですが、ポリーニとお会いする時は暖かい目で見つめられ独特なオーラに包まれるのでとても嬉しい気持ちになりますよね!
 私は、リハーサル直後にリラックスしていたポリーニが、タバコを手に持っていたので火を付けようと緊張してライターを出した事もありますが、「いや、楽屋に戻って吸いますから…」と気さくに話してくれるような方です。なのに、「ハンマークラヴィア」を弾いた直後に頭からユゲが上がっているような状態で袖に戻る緊張感溢れるポリーニには、とても気楽には近寄れない、そんなポリーニの姿も見ました… 舞台の袖に置いてあるミネラルウォーターをグイっと飲んでアンコールを弾くために舞台に戻るポリーニを見ていると、プロのピアニストとは本当に厳しい仕事なんだと頭が下がる思いになりました。また、お元気な姿でお目にかかりたいですね!

 それにしても、本格的にハイビジョンカメラが入っていたのに放送用ではないとは! 本当に誰が何のために収録していたのでしょうか!! 怒っちゃいます…

10/21(土) 23:04

お聴きになられた方々がうらやましい
《博多の人》さん
博多のような地方都市に住んでいる私からみれば、東京では数多くのコンサートが開かれていて、それらを聴きに行ける方々のことを、実にうらやましく思います。私の友人も、1年半ほど前に博多から東京での勤務に変わり、時間と財布の許す限り、コンサート通いを楽しんでいるようです。レコード芸術最新号の特集は、東京でのルツエルン音楽祭に合わせた(かのような?)内容で、とても興味深いものですね。さて、今回の一連のコンサートのプログラムを見ていますと、ポリーニとアバドによるプログラム構成の素晴らしさに、驚嘆の念を覚えます。オーケストラの演奏会とポリーニが出演した演奏会に限ればモーツアルトからシェーンベルクまでですが、今年で生誕250年を迎えるモーツアルトによる調性の統一的な美しさが一方の端にあり、他端には調性を最終的に崩壊させ新しい世界を開いたシェーンベルクがあって、そのシェーンベルクに理解を示したマーラーが中心に据えられているような気がします(マーラーの死を悼むピアノ曲Op19-6も含まれていたし)。シェーンベルクにつながる流れとして、独墺系ではベートーヴェン・ブルックナー・ブラームス(ワーグナーについては彼の作品ではなくリストの小品でその存在が示され)が取り上げられ、それ以外では調性を曖昧にし始めたリストとドビュッシー、またショパン「スケルツオ第3番」の冒頭も不気味な響きで調性崩壊の予兆を感じさせるようで、この曲がアンコールの最後に弾かれたことは、シェーンベルクで演奏し始めたことをポリーニが意識してのことだったのでしょうか? もちろん、リストのもう一方の顔はロマン派でショパンと同時代、リストとショパンの情熱的な練習曲が並べて弾かれたことは象徴的ですね。ポリーニによると、ドビュッシーもショパンを尊敬していたとのこと。このような演奏会をお聴きになられたとは、本当にうらやましい限りです。テレビで放映してくれないのでしょうか?
10/27(金) 12:46

今更ですが・・・
《ブルージェイ》さん
初めて投稿させて頂きます。
ポリーニが大好きです。ピアノが大好きです。ショパン、モーツアルト、そしてビートルズが大好きなおばさんです。何しろ機械音痴で、掲示板に投稿するなど生まれて初めて。ドキドキです。息子に教えてもらいカチカチとキーを叩いてる次第です。ウーン時間がかかるのデス。

すみこ様、ゲストブックの皆様、初めまして。いつも楽しみに読ませて頂いてます。
こんな素晴しいサイトを開いてくださったすみこ様には、感謝の気持ちで一杯です。ゲストの皆様にもです。
さて今更ですが、ルツェルン・フェスティバルの時の事を少し。ピアノコンサートの時は、後半のリストあたりから体中がカーッと熱くなってきて、アンコールの頃には涙ポロポロ、現実なのか夢なのかといった具合でした。ポリーニ、ピアノの音、会場の人達、サントリーホール全体が一つになって宇宙の高みへと昇って行く様な、不思議な感覚でした。もちろん他の日もすばらしかった。ブラームスの時は、向かって右の2階におりましたが、時々マエストロのメロディーを口ずさむ声が聞こえてきましたよ。あの二週間は、夢のような至福のときでした。終わってからも頭の中は、ブラームス、ショパン、リストが鳴りっぱなしで、夜は眠れないし、お皿は割るし、コンサートの帰りに買ったばかりのパスネットで改札出ようとしたらバンとドアが閉まってしまいました。変だなと思ったら改札の人が、「このパスネットで入札してないですね。」ですって。もう頭の中はマエストロの事ばかりだったのです。
今はもちろん平常の生活にもどり我が家の犬も普段どうりお散歩に行けるのでご機嫌です。 皆様のように曲や演奏について分析はできないし、音楽の知識もないのですが、私にとってポリーニの演奏は、自然そのものなのです。風の音、小鳥のさえずり、花の香り、新緑のやさしいグリーン等々のように、なんとも心地よいのです。心の底から深い深 い感動を与えてくれるのです。

そして何より今回、偶然が重なり、何人かのポリーニファンの方々とお話が出来た事がとてもうれしかったです。
昨年まで、コンサートの帰り、気持ちの高揚、感動を一人胸一杯かかえ、地下鉄の階段を下りたものでしたが、その気持ちを分かち合え、わかっていただける方々とお話出来たのはなんとも私にとって喜びでした。皆様どうもありがとうございました。
またいつかマエストロが来日される際に、お目にかかれたらと祈っております。

とにかくこれだけ書くにも相当の時間がかかりました。
読みにくい所多々あったかと思いますが、許してくださいね。

すみこ様、皆様、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2006年秋、また熱い想い出ができました。

11/26(日) 22:07

Re:今更ですが・・・
《すみこ》
ブルージェイ様、初めまして!(というより)ゲストブックにようこそ!
10月半ばの十日間ほど、ご一緒に体験できた音楽三昧の日々を、また懐かしく思い起こしています。
晩秋の今から見れば暖かい秋の日でしたが、時には(こちらの精神状態もあって)暖かいどころか“熱い”日々でしたね。
リサイタルの日など、「熱情」に心を揺さぶられ、終った時はすっかり上気していました。それでも会場にはまだ余裕(というのも変な言い方ですが)があったような気がします。休憩後のリストの演奏は、更に集中力の強いインパクトあるものでしたね。ホール全体が音楽の器になって響きわたり、ホール中の人がポリーニの弾き出す音に精神の全てを傾け、聴衆が一つになっていったようでした。客席のみならず舞台との一体感も生まれていましたね。めったに起こり得ない僥倖に、ホール中が熱くなっていました。
そのように始まったルツェルン・フェスティヴァル。皆さん、家事やら仕事やらに手がつかず、ソワソワしたり、ウッカリしたり、のご様子。一つ大ポカ(言えない!)をやっちゃった私も、なんだかホッとしました。
そう、マエストロの音楽は、本当に心に深く深く訴えかけてきますね。自然に、自然そのもののように、私達の存在を支えてくれているような気がします。
これからもお訪ねいただいて、ご意見をお寄せいただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
11/27(月) 17:18

※「日記帳」に私の感想を載せました。2006年秋『ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(10月18日・19日)』をご覧ください。


Bravo e Grazie! Maestro!! 2006年の感動

皆様のご意見・ご感想(1)

皆様のご感想〔Interval〕

皆様のご意見・ご感想(2)

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