2016年の感動
皆様のご意見・ご感想と演奏会評(2)

東京公演

4月16日(土)《サントリーホール》

プログラムB

シェーンベルク
6つのピアノ小品 op.19
(ピエール・ブーレーズを悼んで)

シューマン
アレグロ ロ短調 op.8
幻想曲 ハ長調 op.17

ショパン
舟歌 嬰ヘ長調 op.60
ノクターン ヘ短調 op.55-1
ノクターン 変ホ長調 op.55-2
子守歌 op.57
ポロネーズ第6番 変イ長調 op.53「英雄」

〈アンコール〉
ショパン:練習曲 op.10-12「革命」、スケルツォ第3番、ノクターン第8番


演奏会をきいて 
《ズー》さん
4月16日(土)と21日(木)の演奏会に行きました。
16日(土)の「幻想曲」と21日(木)の「幻想ポロネーズ」は、私が初めてポリーニの演奏を聴いた1978年以来何度もきいてきた曲でした。
30年以上の年月が流れても、その演奏が輝き続けることに大変感銘を受けました。
1978年の演奏会のときは、初めてポリーニの演奏を聴くということで自分自身とても舞い上がっており、「とにかくスゴかった」という表現でしか感想がいえませんでした。
今回は、一音一音が心に響いたり、いろいろな情景を思い起こしたりしながらじっくりと聴くことができました。
特に「幻想曲」を聴いているときには、この40年近くの期間に、ポリーニの演奏を通じてシューマンの多くの作品に自分の目がむき音楽観が広がったことを感じました。

  ピアノの歴史にいつまでも名前の残るピアニストの演奏を間近で聴けること、そして40年近くもそれが続き、自分の音楽の世界を広げ続けられることに感謝の気持ちでいっぱいです。

また、この40年の間には、ここの管理人であるすみこ様のおかげで、多くのファンの方とも会場でお話でき、いろいろな方と感動を分かち合えるようになったことも大変ありがたいことと感謝しております。

また、日本での演奏が聞ける日を心まちにしています。

4/23(土) 8:56



音楽の友 2016年6月号 REPORT

※見開きグラビアですが、次ページは「プログラムC(21日)」のページに載せます。
(写真が不鮮明で文字が読めないので、下に書き写しました。)

音楽の友 2016年6月号 REPORT

取材・文=青澤 唯夫

現代を代表する巨匠ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニが4月に来日した。今回はサントリーホールとミューザ川崎シンフォニーホールでリサイタルを計3回行ったのみだが、ショパンとシューマン、ドビュッシーをメインに据えたプログラムでファンを楽しませた。

かつての激しさや緊張感は後退

 マウリツィオ・ポリーニの初来日公演を聴いたのは1974年4月。これまで同じ作品も弾かれ、彼の演奏も変遷してきたが、一人の天才的なピアニストが激動の時代を生き抜いて、今度で19回目の来日だという。私は4月16日と21日、サントリーホールで聴いた。
 16日は、冒頭にシェーンベルク「6つのピアノ小品」作品19が演奏された。1月5日に亡くなった、親しい友人で音楽的同志でもあったピエール・ブーレーズを悼んでのことである。この曲は74年の公演でも弾かれたし、何度か日本でも取り上げている。かつての激しさや緊張感は後退して、静かな語り口が心にしみた。
 シューマン「アレグロ」は曲の高度な技巧と実験精神をさり気なく、ごく当たり前の音楽のように聴かせる。《幻想曲》は作品の秘める狂気、情念、ファンタジーと、ポリーニの明晰で分析的な資質がうまく合致しないように私には思われた。シューマンの作品なら、もっと完成度の高まった後の曲を聴きたかったな。
 後半のショパンは巧緻な選曲で、《バルカロール》は大胆な和声、色彩感豊かな高雅な響きのなかに孤独な心境がうかがえて、「そうか、ポリーニも74歳になったのだな」と納得させられた。「ノクテュルヌ」作品55の2曲は声部の自由な動き、不協和な響きを活かしたショパンの凝った書法が過不足なく表出されていた。《ベルスーズ》はショパンが苦心した作品だが、円熟期の変奏手法が繊細で丹念な演奏によってシンプルに、しかし充実して描き出された。「ポロネーズ」変イ長調《英雄》には、リズムの躍動感、力強さ、勇壮さだけではない、柔軟な人間性が宿っていた。
 そしてアンコール。まずショパン「エテュード」ハ短調《革命》。左手のレガート、表情の多彩さ! 2曲目が「スケルツォ第3番」。調性の不明瞭なユニゾンによる3拍子に4分音符4つを配して12音列みたいに始まる現代音楽を先取りしたような前衛性、革新性が表れた作品だから、ポリーニが得意にするのは当然だが、和音の指向性を表現する練達の演奏設計は見事であった。3曲目が「ノクテュルヌ」作品27-2。初来日の際もよく考えられたアンコール曲をたくさん披露したが、そうした知的配慮は昔ながらのものだ。

青澤 唯夫氏




※「日記帳」に私の感想を載せました。
2016年春『芳醇な音色』



Bravo e Grazie! Maestro!! 2016年の感動

川崎公演(プログラムA)

東京公演(プログラムC)

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