2010年の感動
皆様のご意見・ご感想と演奏会評(1)

東京公演

10月17日(日)《サントリーホール》

プログラムA

ショパン
24の前奏曲 Op.28

ドビュッシー
6つの練習曲(「練習曲集」第2集)
7.半音階のための 8.装飾音のための 9.反復音のための
10.対比的な響きのための 12.組み合わされたアルペジオのための 13.和音のための

ブーレーズ
ピアノ・ソナタ第2番

〈アンコール〉
ドビュッシー:前奏曲集第1巻第10曲「沈める寺」、第7曲「西風の見たもの」
ショパン:練習曲Op.10-12「革命」、バラード第1番

東京第一夜 
《ともママ》さん
ご無沙汰しています。
今晩のリサイタルに行って参りました。
今年もマエストロが来日して下さったことに感謝です。
(すみ子さんも最前列で聴いていらっしゃいましたね♪)

特に後半のドビュッシーが素晴らしいと感じました。
色彩豊かで、眩しいくらい煌めくような音の洪水でした。
超難曲のブーレーズソナタも圧巻でしたね。
(何であんな曲、暗譜できるのか、、、物凄い頭脳に感動です。。)

アンコールはドビュッシーのプレリュード(沈める寺と西風の見たもの)、ショパンの革命エチュードとバラード1番、ご機嫌で大サービスでしたね。
終了後に楽屋口のある方の通路から出たのですが、あのツィメルマンが楽屋に向かっているところに遭遇しました。

10/17(日) 23:15

Re:東京第一夜 
《すみこ》
ともママ様、ホットなご報告をありがとうございます。
本当に、素晴らしいリサイタルでしたね。来日以来、超ご多忙でいらした筈のマエストロですが、お元気なお姿が嬉しく、充実した演奏に至福の時をすごしました。
私は今回最前列、迫力あるピアノの音に襲われ(?)心身が揺すられるような感じで聴いていました。直のピアノの音もクッキリと澄んで、本当に美しい音色でした。

ツィメルマンさんもいらしていたのですね。きっと賑やかな楽屋になったことでしょう。ブーレーズと共演のCD(ラヴェル)もある彼ですが、マエストロのソナタ2番をどう聴かれたのでしょうね。

10/18(月) 10:32

17日(日)の演奏会 
《ズー》さん
ご無沙汰しております。
昨日はお元気そうなマエストロの姿を見てとてもうれしくなりました。

ショパン「24の前奏曲」、ドビュッシー「6つの練習曲」どちらも以前に聴いたときよりも素晴らしく感じました。24曲のそれぞれの曲の間(ま)の取り方、つなぎ方など一瞬の沈黙にも不思議な力を感じました。

ブーレーズ「ピアノソナタ第2番」を暗譜で弾くということ自体が超人的です。とても生き生きして演奏しているように見えたのは私だけでしょうか。

アンコールは4曲とも本領発揮という感じでした。

11月3日のバッハの平均律の演奏が楽しみです。

18日の講演会は仕事のため(&抽選にはハズれました)行かれなかったので、レポートを楽しみにしています。

10/18(月) 22:50


音楽現代 2010年12月号   倉林 靖氏

マウリツィオ・ポリーニ  ピアノ・リサイタル
 前半はショパン「前奏曲集」全曲。切れ目を入れず連続して弾かれた、誇張のない、本質だけに純化されたような演奏。ポリーニ若年のときの鋭さはもはや表に出ず、マジョルカ島の日常から深々とした詩情が生起していく、といったふう。しかし強弱やテンポ、曲想、そして何より響きの点で、全く考え抜かれコントロールされきった演奏なのだ。後半はまずドビュッシーの「練習曲集」第二集。個人的にはやはりこういう世界こそポリーニに合っている、と思う。最初の曲が始まったとたん、その響きのあまりの素晴らしさに泣けてきてしまった。そして最後にブーレーズの「第二ソナタ」。こういう曲にも演奏の「円熟」があるのか、透徹した、これはこれで相変わらず凄い演奏。この夜はアンコールが4曲も。ドビュッシーの前奏曲集から「沈める寺」「西風のみたもの」。そしてショパン「革命」のエチュードとバラード第一番。まさに至高のピアニストの現在の到達点をみた。
(10月17日、サントリーホール)

(倉林 靖)


ショパン 2010年12月号   森岡 葉氏

異次元の世界への誘い
 ショパン国際ピアノコンクール優勝から半世紀。審査委員長のアルトゥール・ルービンシュタインをして「今ここにいる審査員の中で、彼より巧く弾けるものが果たしているだろうか」と言わしめた18歳の青年も今や68歳。やや背を丸めて、柔和な笑顔でステージに現れた姿に歳月と年輪を感じた人も多かったろう。しかし、ひとたびピアノに向かった巨匠の演奏は、熱く若々しいオーラを放ち、客席を埋めた聴衆を異次元の世界に誘った。
 前半のプログラムは、ショパン「24の前奏曲」。74年にミュンヘンで録音された名盤の明晰で洗練された演奏スタイルに、さらに深く温かな情緒が加わり、多彩なタッチから生み出される宝石のような音色を飛翔させて24の情景が鮮やかに織りなす壮大なドラマが描き出された。
 後半のドビュッシーのエチュード、ブーレーズのピアノ・ソナタ第2番は、ショパンに捧げられたドビュッシーの作品から現代音楽へと連なる流れを、渾身の集中力でエネルギッシュに聴かせた。
 この日は、ちょうどショパンの160回目の命日。嵐のような拍手とスタンディング・オベーションに応えて奏されたショパンのバラード第1番の心にしみるような演奏は、ショパンへのオマージュのように感じられた。

(森岡 葉)


緊密な音楽空間を構築  平野 昭氏

毎日新聞 2010年10月25日 夕刊


MUSE 2010.Winter vol.124(サントリーホール・メンバーズクラブ情報誌)

※「日記帳」に私の感想を載せました。
2010年秋『第一夜 10月17日 』



Bravo e Grazie! Maestro!! 2010年の感動

東京公演(プログラムB)

京都公演(プログラムC)

東京公演(プログラムC)

世界文化賞受賞の記事等

Topへ
Menuへ戻る