時々の雑記帳

音楽のこと、ポリーニのこと、日々の雑感を、
時々(気まぐれに)、書き入れます。

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このほかの日記帳はこちらを、すぐ前のものは「冬」1〜3月を、後のものは「夏」7〜9月をご覧ください。

(4月〜6月)

光る風に乗って
爽やかな5月も、あと1週間を残すのみとなりました。夏のように暑い日、一転して肌寒い日もありましたが、大好きな美しい季節です。木々の緑は色を濃くし、小鳥の声が空高く響き、ヤマボウシの白い花、ツツジは鮮やかな色で咲き競っています。運動会の歓声が遠くの空に響き、近くの小道からはお散歩する幼児たちの光るような声が聞こえてくる、心はずむ時。梅雨が来るまでの間、もうしばらく初夏の風物を楽しみたいものです。

マエストロ・ポリーニの、秋の来日公演のチケットは先行発売が終わり、週末からは一般発売が始まります。皆様のご希望の席が入手でき(てい)ることを願っています。

4月北米公演ではボストンは残念ながらキャンセルとなりましたが、モントリオール、シカゴ、ニューヨークでは、素晴らしいリサイタルが行われたようです。
シカゴ、ニューヨーク公演を聞かれた方からのメールで、マエストロのお元気な様子をお知らせいただきました。しっかりと足取りも軽く登場され、力のこもった、心に響く演奏をされたこと、隣席のカーネギーホール常連の辛口で気難しそうな紳士をも感動(感涙?)させていたこと。後半はさらに集中力も上がりパワーアップして、3曲のアンコールで応えられたこと。いずれも充実したアンコールの選曲で、マエストロらしさを示されたようです。

シカゴでは写真もOKでサイン会が行われ、ニューヨークではサイン会の予定は無かったのに、急遽開かれたとか。「また日本でお会いしましょう!」と話しかけると、顔を上げて笑顔でうなずかれた、とのこと。ご機嫌も良くお元気なマエストロの様子に、嬉しくなりました。

ところが、やはりお疲れが出たのでしょうか・・・。Janさんからメールで、残念なお知らせがありました。
21日のレッジョ・エミーリア(2月から延期されていた)、26日のハンブルクの演奏会が病気のためキャンセルとなったそうです。また30日のヴッパータール(ルール・ピアノ・フェスティヴァル)は6月2日に延期となりました。(3日間の日延べをマエストロから提案されたとのこと、ドクターの判断もあったのでしょうか?)
マエストロが1日も早く快復されますように!お祈りしています。

一つ新しい日程が判りました。9月10日ケルンで、シェーンベルクとベートーヴェンのプログラムによるリサイタルです。そう、「ハンマークラヴィーア」です!
久しぶりに演奏会で取り上げる大曲、ベートーヴェンへの、マエストロの新たな意気込みを感じさせられます。

また、ポリーニは出演しませんが、日本での「ポリーニ・プロジェクト1・2」の概要が、トッパンホールのサイトに掲載されています。

http://www.toppanhall.com/concert/lineup/

10月12日(金)は、多彩な弦・管楽器のソリスト達によるシャリーノ作品と、ハーゲン四重奏団と堤剛氏によるシューベルト:弦楽五重奏曲。
10月13日(土)は、ハーゲン四重奏団による、ベルク、ウェーベルンとベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番。

マエストロは出演されないけれど、プロジェクトの主宰者として、舞台の奥で出演者と交流を深め、客席では(奥様とご一緒に?)演奏を楽しまれることでしょう。

シカゴ、ニューヨークでのアンコール、新しい日程、東京でのリサイタルのプログラムを追加して、簡単な更新といたします。

2018年 5月24日 15:30

新緑にいやされて
今年の桜は足早に去って、今はもう目にいっぱいの青葉の季節となりました。柔らかい緑が木々を覆い、爽やかな風が若葉を光らせます。色鮮やかなツツジが芳香を放ち、ハナミズキの白が青い空に映えています。風薫る、美しい季節です。
ここ数日は春の嵐や寒い雨の日が続きましたが、この後は晴れて気温もどんどん上がるとの予報。熱中症に気を付けながら、明るい春〜初夏への日々を楽しみたいものです。

さて、ボストンでは体調を崩されたマエストロでしたが、15日のモントリオールでは無事に登壇されました。
2つの評を見つけたのですが、悲しいことに仏語圏、フランス語の記事は全く分からず・・・。ただ、単語の幾つかから推し量ると、マエストロは好調で、聴衆の大喝采を浴びた素敵な演奏会だったようです。魅惑的な美しいショパン、ジャズを想わせるドビュッシー。やはりピアノの巨匠、レジェンドだ。幸せな一夕だった、ありがとう、ポリーニ・・・。
アンコールは3曲、スケルツォ第3番、子守歌、「木枯らし」のエチュード。きっとマエストロもご機嫌なリサイタルだったのでしょう。すぐに快復されて、本当に良かった〜〜〜。

22日のシカゴでは、演奏会後にCDサイン会の予告が出ています。演奏曲目のドビュッシー「前奏曲集第2巻」のCDリリース直後なので、きっと多くのファンが列をなすことでしょう。きっとニューヨークでも? ・・・東京でも?と、妄想(^^;)が膨らみます。

あるファンの方から、3月のベルリン・リサイタルのアンコールを教えていただきました。スケルツオ3番、「木枯らし」、バラード1番の3曲です。聴き応えある“第3部”みたいなアンコールですね。
「木枯らし」は2月末のミラノからアンコールに取り上げられているようで、ロンドンの評にも「練習曲作品25の11の、まるで風のような演奏」というような記載がありました。聴きたくなりますね〜。東京でも?とまたも妄想を膨らませる私です・・・。

「白と黒で」の共演でCDデビューしたダニエーレ・ポリーニさんが、DG(イタリア・ユニバーサル)よりソロ・デビューし、日本でも輸入盤が販売されています。

http://tower.jp/article/feature_item/2018/04/17/1103

ショパン:12の練習曲 Op.10
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第10番 Op.70
スクリャービン:2つの詩曲 Op.71
スクリャービン:詩曲 Op.72『焔に向かって』
スクリャービン:2つの舞曲 Op.73
スクリャービン:5つの前奏曲 Op.74
シュトックハウゼン:ピアノ小品 第9番

上記のタワーレコード・サイトの紹介文にもありますが、収録曲が興味深いですね。父のデビュー盤、不滅の名演奏のショパンの練習曲作品10、父が演奏しない(少なくともリサイタルでは)スクリャービン、父がこの後録音するだろう(あるいはもう済んでいる?)シュトックハウゼンのピアノ曲第9番。
父マエストロ・ポリーニは、息子ダニエーレさんの演奏を、どんな風に聴かれているのでしょう。。。

9月末の北京リサイタルのプログラムが発表されています。5月〜6月のドイツやウィーンで行われるシューマンとショパンの曲目と同じです。続いて行われる日本ツァーでも、これらの曲目が入るのかしら、と期待しています。

2019年のスケジュールが、またいくつか発表されました。来シーズンもご活躍の予定のマエストロ・ポリーニです。

2018年 4月21日 19:40

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