秋の空気が流れ込んで、9月初日は涼しい朝でした。子供たちの夏休みも終わり、猛暑も終わった・・・と思いたいけれど、こちらは数日後にはまた残暑厳しい、となるのでしょうか。今朝はまた雨音ばかりの静けさ。早く爽やかな、落ち着いた季節となってほしいものです。
この夏は本当に異常気象ばかり。各地で豪雨による被害が起きるかと思えば、東京では空梅雨。それなのに8月に入ると3週間も、毎日雨の降らない日は無い、というほど。蒸し暑い猛暑が続き、恐ろしいほどの雷雨やゲリラ豪雨も起こりました。四方を海に囲まれた島国・日本、台風やら前線やら、地球を囲む天候の影響をもろに受けるのね・・・と思っていたら、アメリカでもハリケーンによる大水害のニュース。地球、大丈夫? 自然現象だけでなく、人間の恐ろしい行為や、キナ臭い動向も満載の現在の地球、ほんとに大丈夫? 何億年にもわたって生命を育んできた、美しい奇跡の星なのに・・・。
さて、8月半ば、17日ザルツブルク、21日ルツェルンで、相次いでリサイタルを開いたマエストロ・ポリーニ。どちらの公演も無事に、そして大成功裡に行われたようです。
ザルツブルク音楽祭のHPには、演奏会後のポリーニの写真が掲載されていました。
http://www.salzburgerfestspiele.at/programm/konzert/konzert-detail?programid=5672&id=-1&sid=125
笑顔でスタンディング・オヴェーションに応えていらっしゃいますね(*^^*)v
アンコールは2曲、「沈める寺」と「スケルツォ第3番」(聴きにいらした方から教えていただきました)。
"Zu den Wurzeln zurueck"(“根源へ立ち返る”)という評がすぐに出ました。
内容は・・・長いので読めず(すみません、猛暑でアタマも参ってしまって・・・)。最後の1行に「すべてが、ピアニストとしての能力を完全に手中にして為され、熟慮と自発性が完璧に融合した、渾然たるものであった。」
(Dreh Punkt Kultur/Die Salzburger Kulturzeitung im Internet)
4日後に行われたルツェルンのリサイタル。
"Herzensangelegenheiten"というタイトルの評がありました。ドイツ語の辞書を見ると「情事、恋愛事件」・・・エッ、ナニナニ????
サッと読んでみると、ショパン、シューマンへ、そして彼らの作品への、若い日からのポリーニの深い愛情を、そしてこのリサイタルでの演奏の性格を表しているようでした。
シューマン「幻想曲」の終楽章、ショパン「ノクターン」やソナタ第3番の3楽章の美しさ、豊かな詩情、心に染みる味わい深さ・・・演奏に込められた愛情を「心に関わる大切な問題(→恋愛)」と表したのでしょう。
(Neue Zuercher Zeitung)
アンコールはやはり2曲。ショパン「スケルツォ第3番」と、なんと「舟歌」ですって!
このアンコール情報は、両方のリサイタルを聴きにいかれた方が、帰国後メールでお寄せくださいました。本当にありがとうございました。
お許しを得て、メールを少しご紹介させていただきます(数か所、表現を変えた箇所があります)。
9月はずっとお休みのマエストロ。ゆっくり休養を取り、10月からのヨーロッパ各地での演奏会に備えていらっしゃるのでしょう。良い体調で、お元気に来シーズンも活躍されることを、心から願っています。