時々の雑記帳

音楽のこと、ポリーニのこと、日々の雑感を、
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(7月〜9月)

シーズン開幕!
9月になり、ヨーロッパ各地では2005−2006年の音楽シーズンが開始されています。
20日にトリノでのリサイタルから新シーズンを始めるマエストロ。それまでは夏の疲れを癒して、ノンビリされているのかしら、と思っていました。
でも実は、もう意欲的な活動開始のマエストロでした。9月10日〜14日、ボローニャのテアトロ・マンゾーニにて、ノーノ作品のリハーサルが行なわれます。「森は若々しく生命に満ちている」・・・これは打楽器とクラリネット、歌と語りの演奏なので、ポリーニ自身は一音も出さないのですが、勿論中心になって練習を行い、14日には公開リハーサル、その後講演会を開くそうです(ともに入場無料)。
“ルイジ・ノーノ:音楽家そして知識人”という題名で、ノーノ未亡人で資料館長であるヌリア・シェーンベルク・ノーノ夫人、哲学者のマッシモ・カッチャーリ氏とポリーニの会話で行なわれる講演会です。
カッチャーリ氏(Massimo Cacciari、61才)はノーノと同じヴェニス生まれ、哲学者として多くの著書を著し、雑誌・新聞に寄稿し、大学で教え、かつ、政治家であり現在ヴェニス市長を務める人物。
(日本のあるサイトに紹介されています:http://passing.nobody.jp/thought/cacciari.html)
興味深い話が聞けるのでしょうが、なんか、ちょっと難しそう・・・ですね(^^;)

ボローニャでの演奏会は、来年の2月6日。もう今からリハーサル?・・・とちょっと不思議でしたが、“長い世界ツアーのために”行なわれるもので、この曲の演奏は11月に日本、来年2月にウィーン、そしてボローニャへと続きます。それぞれのメンバーが各地で演奏活動を始める前に、または合間をぬってのリハーサル、そしてまずは11月の日本ツアーへ向けてのリハーサルなのですね。ポリーニ・プロジェクトへの意欲と、ノーノへの深い思いが伝わるマエストロの近況です。

さて、マエストロご自身のシーズン開始は、20日のトリノ、Settembre Musicaでのリサイタルです。
曲目がなかなか発表されなかったのですが、次のようなプログラムと判明しました。
ショパン:ノクターンop.15、バラード第3番、ソナタ第2番、ノクターンop.55、op.62、ポロネーズ第5番op.44、第6番「英雄」op.53
なんと豪華な、聴き応えのあるプログラムでしょう!! そして後半は、日本公演を視野に入れてのものでしょう。
お元気で来日を! と心から願わずにいられませんね。

2005年09月11日 18:45

蝉の声も少し悲しく…?
夏の終わりはなんとなく寂しい(侘しい)気がして、センチメンタルになるのですが、今年は秋を待ち望む気持ちが強くて、嬉しい思いで九月を迎えました。
ノクターンのリリース、ポリーニ来日と、楽しみが一杯の秋。残暑も台風も選挙もなんのその、10月後半には落ち着いた日本になっていることを願いましょう。

などと、お気楽なことを書きましたが、アメリカ南部のハリケーンの大災害に驚いています。大自然の脅威の前に人間の小ささ、文明の脆さを思い知らされます。一刻も早い復興と平穏をお祈りします。
そしてバクダットでの大惨事。ここでも人間の弱さ、危うさを、悲しい気持で思わされます。黙祷。
今日9月1日。82年前の関東大震災。その天災と人災を、被害とそして加害を、否応なく想起させられます。
地球上の人が皆、平和で安全な社会で、安心して暮らすことができるように、願ってやみません。問題が山積している世界、日本もその解決に、誠実に力を尽くせますように。
今私に出来ることは何もないけれど、せめて「選挙権」をムダにせず、より良い選択をしたいと思っています。日本の社会にも、大切な問題が山のようにあるのですから。

さて、「ノクターン」についてDGサイトの表示が変っていたこと、気付かれたでしょうか。最初は“Gesamt”(全集)となっていたのですが、今は“18 Nocturnes”となっています。
CD店のサイトでは「ショパン:『夜想曲全集』(19曲)」とか「夜想曲全集 第1番 変ロ短調〜第19番 ホ短調」などとなっているし、HMVの紹介文では、「21曲ではなく、作品番号の付いた(ショパンの生前に出版された)19曲を収録していますが、このあたりのこだわりはいかにもポリーニならではといえるでしょう。」とあるので(この文自体は間違っているけど)、19曲の全集と思っていたのですが・・・。
ピリスの「全集」は21曲、ルービンシュタインの「全集」は19曲。けれどポリーニはop.62までの18曲にして、「全集」という字を外したのでしょう。でも、あるインタビューで「もちろん『全集』を録音します」と言っていたので、彼自身は、これで「全集」と考えているのだと思います。
op.72は作品番号はあるけれど、実はショパン17歳の時の作曲で、死後(1855年)友人によって出版されたもの。聴いて(ルービンシュタインで)みると、美しい“ショパン的な”曲だけれど、全集の最後、op.62の後に置くのは・・・「?」と思ってしまいます。
やはり「このあたりのこだわりはいかにもポリーニならではといえるでしょう」。そう思って改めてジャケット写真を見ると、確信に満ちた、深い思いを秘めたマエストロのお顔です(*^^*・・・ミーハーでスミマセン)。
それほど、晩年(後期)の作品op.55、op.62は、洗練され、豊かで美しく、充実した内容の曲達。ポリーニの手から、どんなに魅力的な音楽となって響き出てくることでしょう、本当に楽しみです。

ここ数日、ルービンシュタインで「夜想曲」を、アシュケナージ(とシュナーベル)でベートーヴェン初期のソナタを聴いたりしています。予習のつもり、それに待ち切れないのとで。以前は、あまり馴染みのない曲を他のピアニストで聴くと、“刷り込み”がコワイような気がしましたが、近頃は、もう大丈夫。ポリーニの圧倒的な演奏は、さらに素晴らしい音楽の世界を呈示してくれる、と確信しています(勿論、ルービンシュタインもアシュケナージも、良い演奏なのですが)。ポリーニなら、どう弾くかな?なんて想いながら聴いています。

夏休みの宿題(?)「Discographyの完成!」はやはり、未完成となりました。でも、一部だけでもと、“Liszt & Brahms”をUpします。残りはマエストロ来日までには・・・と思っているのですが。

2005年09月01日 11:12

夏休みの宿題?
チケットが届いて、ホ〜ッと気分も落ち着いて・・・気がつけばもう8月。暑いわけです。
でも今年の夏は去年ほどの猛暑ではないのかもしれませんね。去年は朝から蝉の声で目覚め、肌に「染み入る」ような蝉の声を夜更けまで聞いていたような気がしましたが、この夏は小鳥の声で朝を迎えます。
おなじみの雀に鳩。ツピツピツピッと啼くのはシジュウカラ、チチチチピピピ・・・とお喋りなのはメジロ(?)、gliーgli・・・と聞えるのは何の鳥? 木の葉ごしに飛び交う小さい軽やかな姿も見えます。いろいろな啼き声、姿かたちに、都会にも結構小鳥がいるんだな、と、ちょっと嬉しい気持になります。
でも昼下がりはもう蝉の声一色。子供の遊ぶ声も、犬の鳴き声もせず、鳥の声も絶えて、空気が蝉の声で染まったよう。「蝉しぐれ」という言葉には涼しげな響きがあるけれど、実際は暑さの極みの音。でも、土中で長い幼虫期を過ごし、地上に出てやっと自由に羽ばたき、短い青春(?)を謳歌するセミ達。思いっきり鳴いてていいよ、とも思いますね。

さて、8月に入るとなんとなく“時間の経つのが早い”と感じるのは、子供の頃の夏の記憶から、でしょうか。7月中は「たっくさん遊べる!\(^o^)/」と思っていた夏休みが、あと1ヶ月、になり、3週間、2週間・・・1週間になった時の、寂しさというか、虚しさ、いえ焦り「宿題やっていない!」は、もうトラウマですね。もう子供でも学生でもなし、夏休みもないのだから、何もしなくて良いのだけれど、過ぎ去る時間を捉まえるのに、何か課題を持つのも良いかもしれないと、この夏はポリーニの“ディスコグラフィの完成”を目標にしました(なにも暑い時にやらなくても・・・^^;)。さて、私は無事に秋を迎えられるでしょうか。

マエストロは8月末の2つの演奏会まで、ゆっくりと休養中なのでしょう。ローマは37度?! ミラノは少〜し涼しいようですが、マエストロは今何処にいらっしゃるのでしょう。静かな風光明媚な所で、楽しい夏休みを過ごしていられることでしょう。

今回はスケジュール表に、曲目の判ったものを少し付け加えて、簡単更新といたします。

2005年08月02日 10:41

ベルンのお祝い
7月に入っても時間に追われる日々、なかなか更新も出来ませんでした。七夕の頃には遠くイタリアの空に思いを馳せつつ更新したいなぁ、などと思っていましたが、その日にロンドンでテロのニュース。
ああ、また、こんなことが! テロへの驚きと、怒り、憤り、それから悲しみが、胸に渦巻きます。
世界で、地球上で、何かが根本的に間違っていると、思わずにはいられません。テロは悪である、とは誰もが思うこと。でも「テロに屈しない」と言い放つ政治家達の言葉に、異和感と恐ろしさを感じるのも事実です。
もう二度とこんな悲惨なことが起こらないようにと願いつつ、ロンドンの犠牲者の方のご冥福を祈ります。

さて、この前の日記で、ベルンのZentrum Paul Kleeでの演奏会のことで、招待客はちゃんと聴いていたかしら・・・などと書きました。招待客の皆様、大変失礼いたしましたm(_ _)m
実は以前に、ある演奏会では招待客が多くて騒がしかった、などと記事で読んだことがあったので、気になっていたのです。
大企業が演奏会のスポンサーとなり、顧客や関係者にチケットを配る、ポリーニに、音楽にも、あまり関心がない人が客席に座る・・・なんて、日本では「ありえな〜いッ!」ことがあったようなのです。
でも、ベルンでは事情は別のようでした。Zentrum Paul Kleeは建築家レンツォ・ピアノRenzo Pianoの手になるものですが、彼の談話がLa Stampaの記事にありました。
飛ばし読み(というか拾い読み)ですが、それによると建設に携わることになったのは
「1998年のある日、マウリツィオ・ポリーニが私に電話してきて、ベルンに行ってください、かつて世話になった医者がクレー美術館を創設したいと思っているのですよ、と頼んできたのです。彼ミューラー氏は夫人ともども、クレーの絵の熱心な蒐集家なのです」
そして、新しい美術館は音楽ホールや教育的な施設も備えた文化的なセンターになったのですが、また、300席ほどの小ホール(auditorium)もあり、ポリーニはそこで演奏したのだそうです。
クレーはベルン近郊の出身ですが、ミュンヘンで絵画を学び、主にドイツで活躍し、バウハウスでカンディンスキーらとともに教鞭を取ったこともありました。また音楽家の両親の下に生まれ、音楽にも造詣が深く(音楽家になるか、画家になるか悩んだとか)、ヴァイオリンを奏し、夫人はピアニスト。シェーンベルクとはほぼ同時代人です。
マエストロがシェーンベルクの作品を選び、また時代を超越するような「ハンマークラヴィーア」を演奏したのは、まさにこのクレー美術館の幕開きに相応しいものだったのですね。
きっと、クレーの作品を愛する熱心な美術愛好家、音楽愛好家を前に、また建設に関わった人々を前に、ともに開館を祝い、喜ぶ心を込めて、演奏されたことでしょう。

今回やっと、2006年のスケジュール表を作りました。といっても、まだ前半しかわかりませんが。「日本におけるポリーニ」の作曲家別リストも更新。今度の来日のニューフェースはベートーヴェンのソナタ第1番とショパンのノクターン作品15。秋が楽しみですね。

2005年07月11日 01:07

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