時々の雑記帳

音楽のこと、ポリーニのこと、日々の雑感を、
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(4月〜6月)

雨もまた好し
梅雨の晴れ間は、家庭の主婦には嬉しいもの。洗濯したり、布団を干したり、沢山買物して帰ってきたり・・・でも、蒸し暑さに真夏のような陽射しまで加わると、ちょっとグッタリもしていました。また今年も異常気象?と心配になったりして。
今日は朝から梅雨らしい雨。道端の紫陽花もしっとり濡れて生気を取り戻していることでしょう。なんとなく落ち着いた気持になれるのは、静かな雨音のせい、それに、来日公演のチケットを無事に入手できたことも、安らかな気持にしてくれるようです(まだ入手されていない方には、ごめんなさい)。
会員限定発売は予想通り厳しい戦いでしたが、プレオーダーもあるし、一般発売で多くのチケットが発売されるでしょうから、ポリーニの音楽を愛する皆さんが、切符を得られるよう、願って止みません。そして、マエストロがお元気で来日されることを。

マエストロの今シーズンの活動も、あと一回となりました。明日23日、ドイツのエッセンにて、ルール・ピアノ・フェスティヴァルでの演奏会です。
このフェスティヴァルは、本当に大きなピアノの祭典で、6月17日Lang Langの演奏で開幕し、8月19日Boris Berezovskyで閉幕するまで毎日、時には昼・夜、また2つの会場で、約70の演奏会が繰り広げられます。
もちろんピアノ曲中心ですが、独奏・デュオ・トリオ・室内楽・協奏曲、それにジャズもあり、という幅の広さ。
演奏者(団体も)は100名以上。少し名前を挙げてみると、Lang Lang、Pierre-Laurent Aimard、Rudolf Buchbinder、Daniel Barenboim、Andras Schiff、Bruno Leonardo Gelber、Grigory Sokolov、Katia & Marielle Labeque、Martha Argerich(トリオで)、Gerhard Oppitz、Ivo Pogorelich、Elisabeth Leonskaja、Marc-Andre Hamelin、Fazil Say、Arcadi Volodos、Yundi Li、Alfred Brendel、Boris Berezovsky等々。ジャズ畑からはGoetz Alsmann+Band、Chick Corea、Bobby McFerrin(ヴォーカル)、Michel Camilo、etc。
John Chen(シドニー・ピアノ・コンクール)、 Alexander Kobrin(クライバーン・コンクール)、Alexander Gavrylyuk(ルビンシュタイン・コンクール)ら若いコンクール優勝者の登場、Claude Frank先生によるワークショップ、「現代のピアノ音楽」というマスタークラスもあります。
会場もエッセン、ドルトムント、ミュールハイム、ケルン、デュッセルドルフなどの都市に加え、より小さな町の音楽ホール、劇場、美術館、高校、古城の広間、修道院、鉱山や工場の施設など、多岐にわたっています。
マエストロの演奏会は、大きなエッセンのフィルハーモニー・ホール。シェーンベルクにベートーヴェン「悲愴」「ハンマークラヴィーア」というプログラムはソールド・アウトだそうです。

昨日の21日はベルンで演奏会がありました。
DGサイトの“On Tour”には載っていず、Zentrum Paul KleeのHPにも載っていないので、もしかして誤情報?それとも・・・?と心配でしたが、問い合わせてみたところ、「勿論行なわれます」とのこと、曲目も教えてくれました。Zentrum Paul Kleeは前日の20日にオープンしたばかりの新しい文化センターで、「officialsが一杯なので、我々(ホールの人)はチケットは売りません」だそうです。関係者・招待客のための演奏会だったのでしょうか。やや渋めの(というか、通好みの)プログラムですが、“招待客”はしっかり聴いていたのかしら。。。

新しいスケジュールや演奏会の曲目も判ってきたので、スケジュール表等を更新しました。秋のローマでは、アバド/ルツェルン祝祭管とシューマンの協奏曲。きっと、ステキな演奏会になるのでしょうね。

2005年06月22日 16:50

もうすぐ梅雨入り? もうすぐ発表?
我家の前の道にはヤマボウシ(山法師)の木が並んでいます。木の上方、葉の上に、空を仰いで咲く花で、ベランダから一面に見渡せます。ハナミズキと同じ種類だそうで、新緑の葉の上に白い花びらが4枚、十字架状に開いていますが、実はこれ花ではなく“総苞”、花を包んでいたもので、中にあるツブツブした黄色いかたまりが本当の花。秋には紅葉して赤い実をつけ、目を楽しませてくれましたが、白い鮮やかな花は初めて見ました。ここに住んでもうすぐ一年、季節も一巡りしたところです。

先月末は思わぬこと(予期していたことだったのですが)があり、とても慌ただしく過ごしました。
全くパソコンに向えない日もあり、ポリーニの演奏会・チケット情報を見逃したら・・・と気がかりでしたが、結局、詳細の発表はまだまだでしたね。曲目も気になるし、梶本サイトの「近日発表」はいつなのでしょう? イープラスからのメール「イープラスのみの独占販売決定!!」には驚かされましたが、本当にチケットが手に入るまで、落ち着かない日が続きます。

今回は「ポリーニは語る(5)」として、ルツェルンでのインタビューをUpしました。
昨夏のルツェルン音楽祭で、ポリーニは"Artiste Etoile"として、協奏曲、ソロ・リサイタルに加え、アカデミー講師として活躍したことはご存知のとおりです。
アカデミー受講者の発表会に先立ち、"Freedom in the Interpretation"というテーマで公開のインタビュー(Round Table2)が行なわれ、その模様はスイスのラジオで放送されました。
ある方のご好意で、聞くことが出来ました、が・・・。言語は主にドイツ語、ポリーニは英語で話しているのですが、ドイツ語訳がかぶさっていて全部は聞き取れません。ポリーニの熱心に語る声を聞き、時に笑いも生じる会場の雰囲気を感じるだけで満足スベシ、とも思ったのですが・・・。
ドイツ語に堪能な方に訳をお願いしたところ、快く引受けて下さり、内容を知ることが出来ました。ポリーニ・ファンにとって大切な、とても興味深いもの。コンテンツにしたい、またポリーニの語った言葉も伝えたいと思い、英語に堪能な方のご協力も得て、やっと、まとめることが出来ました。
坂本様、ひとえにご協力の賜物です、本当にありがとうございました。ひろこ様、数々のアドバイスをありがとうございました。
なお、インタビューそのままではなく、放送用に編集されて、司会者の説明や、間に音楽も挿入されています。“現代音楽”の曲名が??なのが、ちょっと悲しい私です。

ウィーンでポリーニの演奏会を聴かれたMartaさんから、メールが届きました。モーツァルトの協奏曲は、好調のポリーニの弾き振りとウィーンフィルの格別な音色で、素晴らしかった、とのこと。録音はライブではなく、数日後に行なわれたようです。
リサイタルのアンコールはスケルツォ3番と革命のエチュード(他1曲)、最後はStanding Ovation。

スケジュール表にもいくつか付け加えました。またウィーンでの21・22日の演奏会で、ストラヴィンスキーの作品は両日ともに「兵士の物語」でした。訂正いたします。

2005年06月05日 13:21

春風はK.453に乗って…
久しぶりに歩いた道は、ハナミズキの並木道になっていました。青い空の下、白と赤の花が交互に続く光景は目が覚めるように綺麗でした。
今年の桜は一斉に咲き、あっという間に散って、今は若葉の季節。いつの間にこんなに?と思うほど、若い葉の生長は早く、近い所にも遠くにも、一面に新緑が広がっています。真っ赤なつつじ、純白のハナミズキ、黄色の山吹・・・花々も緑に負けずに鮮やかな色を競っています。自然の生命力が美しく輝く季節。
春の訪れの遅いドイツでは“Wunderschoenen Monat Mai”というようですが、日本でもやはり“いと麗しき五月”ですね。

去年の今頃は、ゴールデン・ウィーク後半から始まる“プラチナ・ウィーク”を前に、ワクワクして過していました。今年はワクワクは秋までお預けですが、その代わり6月のチケット発売まで、ソワソワしなければなりません。リサイタルのプログラムも含め、早く詳細がわかるといいですね。
ポリーニ・プロジェクトUが行なわれる、というのは、嬉しい驚きでした。シュトックハウゼンの曲は何番なのか、とても興味を惹かれます。でも一回のみのプロジェクトというのは、なんだか不思議です。前回のような大規模な催しを実現させるのは、やはりとても難しいことなのでしょうか。ウィーンでも来年の4月と12月に一回ずつプロジェクトが開かれるようです。長い期間に亘って持続的に繰り広げようというお考えかもしれません。
(とすると、来日の間隔が短くなるかも・・・? などと、勝手に夢(妄)想している私^^;)

ロンドンの公演評がありました。やはり素晴らしいショパン・リサイタルだったようです。
http://www.guardian.co.uk/arts/reviews/story/0,11712,1470894,00.html

さて、今回は、2005-2006年のEnglish ScheduleのページをUPしました。まだ一部のスケジュールですし、詳細についても判りませんが、来シーズンも世界中で意欲的に活動されるマエストロです。

連休を前に、少〜〜し早めに五月の更新とします。皆様、お元気で楽しい休日をお過しください!

2005年04月28日 11:20

春のファンファーレ
木蓮の花が満開です。冬の間、他の木々はまだ芽をつけずにいるのに、寒風の中、毛皮みたいな厚い外皮に守られながら育っていた蕾。ずいぶん大きな蕾、と思ってはいましたが、ひとたび花が咲くと、こんなに大きな花が入っていたの?と驚くほど。枝いっぱいに咲いた花が、堂々と空に向って開いている様は、自然のもつ旺盛な生命力をアピールし、四季の巡りを讃えているかのようです。以前は、この大柄な花があまり好きではありませんでした。可憐で繊細な花、香り高い花、或いは色とりどりの華やかな花が好きでした。でも、春が来たことを真っ先に告げる、ファンファーレのような元気な花が今はとても好きです。特に乳白色の白木蓮は、明るさと暖かさを周りの空気に与え、なにかワクワクした気持ちにさせてくれます。
四月、沢山のフレッシュマンが社会に羽ばたく時。希望とともに不安もない交ぜになっていることでしょう。春の陽射しのもと、花や木々からも、自然の優しさと励ましを受けて欲しいですね。

マエストロは4月1日、モデナで3年ぶりの演奏会。オール・ベートーヴェン・プロの最も初期のソナタからは、フレッシュマン(?)ベートーヴェンの、若々しい生命力に溢れた音楽が響き、「ハンマークラヴィーア」は、より深みと大きさを増した今のポリーニの演奏によって、その円熟を表すものとなるのでしょう。いつか、是非、聴きたいですね。

一方、3月14日にジェノヴァで行われたリサイタルも、大成功だったようです。
7年ぶりの登場に超満員のホール、舞台に現れただけで盛大な拍手、聴衆を魅了したオール・ショパン・プログラムの演奏。
「夜想曲で示された純粋なカンタービレ性、バラード3番とソナタでのより明晰に演奏しようという姿勢、スケルツォ1番の本当に眩惑的な楽譜の読み、それらを通じてポリーニは、内面的充実度を決して単純化することなく、ニュアンスに富む音の織物の複雑なラインを、常に優れた透明さの中で再構成していった。」
大喝采を受け、最後はスタンディング・オヴェーション。アンコールの2曲《雨だれ》と《バラード第1番》は
「いわば勝利を祝うかのように迎えられた。」
う〜〜ん、こちらも、聴きたいですねぇ。

来シーズンの予定も少しずつ判ってきました。2005年12月までの演奏会を、スケジュール表に付け加えます。
エッセンでの曲目も載せました。このルール・ピアノ・フェスティヴァル、世界のピアニスト大集合という感じで、連日各地でピアノや室内楽の演奏会が繰り広げられます。ピアノ音楽ファンにとっては、きっと堪らないフェスティヴァルになるでしょう。

2005年04月02日 18:52

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