時々の雑記帳

音楽のこと、ポリーニのこと、日々の雑感を、
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(1月〜3月)

スペインのモーツァルト
“Mozart como consuela”――こんな見出しを、コリエレ・デラ・セーラの新聞検索で見つけました。
(この検索はありがたいことに、イタリアのみならず、英・米・仏・独・スペインまでも、記事を探してくれます)
クリックしてみると、Loginを求められる有料記事。新聞記事は見つかっても、本文にまで行き着けないことが多くて、ガックリすることもしばしばです。もっともスペイン語なんて、読めっこないのですが・・・。
でもこのタイトルだけでも判って、温かい気持ちになりました。“慰めのようなモーツァルト”。

3月11日スペインでは、列車が爆破されるという、悲惨で恐ろしい事件が起こりました。
翌12日はラコルニャでポリーニの演奏会。マドリッドから離れた地域であっても、ラコルニャの人々に、また既にスペイン入りしていただろうマエストロにも、衝撃的な事件だったことでしょう。
ポリーニとガリチア交響楽団の演奏が、それによって影響を受けたかどうかは判りません。でも、いつも真摯に音楽と向き合うポリーニの、真情のこもったモーツァルトは、きっと大きな慰めとして、聴衆に受け止められたのでしょう。

「フィガロの結婚」はオペラ・ブッファの楽しい物語展開の中に、人々の喜びばかりでなく、人間の弱さ、悩み、そして哀しみが、普遍的なものとして、美しい歌によって描かれていきます。
協奏曲第17番は、これ以上ないほど楽しく軽快な楽想で始まる、下手すればかる〜いだけになりかねない曲。でも深い哀しみを秘めた第2楽章を聴けば、両端楽章の軽快さは天空のように広いものにつながってゆき、大きな幸福感に満たされます。
協奏曲第21番、第2楽章の喩えようもない美しさは、心の奥底にまで染み透る慰め、力強く大らかな両端楽章は大きな励ましともなることでしょう。ポリーニの純な音色で奏でられる、端正で気品ある音楽は、真っ直ぐに聴衆の心に届いたことでしょう。
このオール・モーツァルトの選曲は、もちろん以前から決まっていたとはいえ、スペインの人達にとって望むべき時に行われた、意義深い演奏会になったのだろうと思います。

数日後に行われた選挙で、反戦を選んだスペインの国民。苛酷で悲しいことの多かったこの1年を経て、新たな方向へと世界を向かわせる選択なのかもしれません。
3月20日、あまりの寒さに家に留まっていた私でしたが、冷たい雨(雪)にもかかわらず平和を訴えてパレードに参加した多くの方々に、敬意を表します。そして時とともに次々と世界各国で繰り広げられる平和の訴えに、地球をひとつに繋げる希望を見出します。世界は変わっていく、変わらねばならないし、変えていかなければならないと。

今回の更新は、パリ・シャトレ座の曲目を載せました(なんだか変だなぁ、と思うのですが・・・)
それから、ちょっと気が早いようですが、来シーズンの情報を少し。この秋はアメリカを訪れるマエストロです。

2004年03月21日 18:10:19

風邪ひかないで、お雛様
今日から三月。弥生という言葉は、雛祭り、桃の花・・・と一緒になって、その響きは優しく華やかさを贈ってくれるようです。でも、今日はほぼ全国的に曇りのち雨or雪、寒さも冬に逆戻り。”光の春”といわれる2月に、本当の春のような暖かさを味わってウキウキした身には、ちょっとつらいですね。もう一度気を引き締めて、春の訪れを待ちましょう。

2月の半ば、パソコンを買い換えました。幸いにも(娘の協力により)インターネットにはすぐ繋がってホッとしました。データの引越しもなんとか片付き、壁紙にはマエストロの写真をバッチリ飾って(^^)v、きれいな画面に満足、満足。
ところがプリンタの設定が、いくらやってもできません。チンプンカンプンな言葉に泣きながら試行錯誤、悪戦苦闘を繰り返し、結局またまた娘の助力により繋がりました(しばらくは、頭が上がりません^^;)
2月最後のオマケの日は、こうして過ぎていきました。

2月の末といえば、新譜の発売延期にガックリ、そしてチケットの到着にニッコリした日々でした。
あと2ヶ月ほどで、マエストロに会える、はじめて「悲愴」を聴ける、またシューマンやショパンが聴けると、チケットを手にして、現実が一歩進んだ実感がして、嬉しいです。
ほんとに、こんな感じ (⌒∇⌒*) ですよネ!

2月のハンブルクでのリサイタルも大成功だったようです。
その場で聴かれたというドイツのMartaさんから、メールをもらいました。
「このシーズンで一番美しい演奏会でした、奇跡です!」
そしてアンコールには、ショパンの練習曲op.25-1、バラード1番、練習曲op.10-4が奏されたとのこと。
新聞(Hamburger Abendblatt)にも「大いなるピアノの夕べ」という短い評がありました。
シェーンベルクでの高度な集中力、ロマン派作品での熱い感情表現と知的な明晰さの絶妙なバランス、音色の輝きわたる美しさなどを、称賛しています。

そして3月を迎え、マエストロは明日ロンドンでリサイタル。「悲愴」はどんな演奏になるのでしょう、興味を惹かれますね。それから暖かいスペインへ。モーツァルトのプログラム、素敵な演奏会になりそうですね。

今回の更新は、スケジュール表にベルリンの曲目を追加しました。それから新譜の延期と。

2004年03月01日 11:50:29

チケット取れて春気分
ガランとした木造(昔の小学校の教室のような)の部屋に、ワイシャツ姿のポリーニが入ってくる。 ちょっと緊張した面持ちで挨拶していると、外からトントン、カンカンと釘を打つ音。慌てて立ち上がって窓を閉めるマエストロ、「さ、あなたも」というような手振りに、私たちもバタバタと窓を閉める。「こんな音もマエストロのお耳には障るのね」
その後は打ち解けて、にこやかに話されるマエストロ・・・。
え、どんな話を?・・・って、夢ですから。ごめんなさいm(_ _)m
数日前、チケットが取れたヨロコビゆえか、こんな夢を見ました。お元気そうな姿(夢の中ですけど)が嬉しくて、目覚めてからもホワッと幸せな気分でした。

実際、マエストロがお元気で意欲的な活動をなさっている様子は、フェラーラの記事に覗えます。
「ポリーニ、その多才は限りない」と題した記事がありました。
彼のレパートリーの広さ、多様で充実したプログラム、硬直したものや先入観と常に戦おうとする姿勢から、ポリーニには音楽における限界や到着点はないのだと記しています。そして、4人の全く異なる作曲家を結びつける技巧的な、知的な、さらに表現力に富む能力に、しかもそれが極めて自然になされることに、感嘆しています。ベートーヴェンでの完璧な技巧、音楽性あるテンポの選択、フィナーレの昂揚。ブラームスではメロディーを探求する緻密な洗練性。シュトックハウゼンでは、深い作品の読みによって、音楽のテンポが衝突する渦に、まさに音楽の進化論へと我々を導く・・・。後半のショパンは、どんな小さな細部も完成され、すべてが明白に鍵盤上に表現された、殆んど絶対的な演奏。勝利を祝うような聴衆の喝采に応えたアンコール(子守歌、バラード1番、練習曲4番)はまた比類ない演奏だった、とありました。
ノーノに献げられたこの演奏会をきっかけに、ノーノ資料協会を設立し、いくつかの催しを計画しているとのこと。ノーノの文化的・音楽的な人間像に関する国際的な会議、出版(伝記、音楽家・政治家との書簡集)、プライヴェートな録音の保管と目録作成。それらはヴェネツィアの中心フォスカリ館に保存され、研究されるようになるそうです。

ご自分の演奏活動だけでなく、広く文化的・社会的活動に熱心に取組むマエストロ。多才(多方面にわたる能力)を発揮して、ますます旺盛な活躍のようです。

やっと、ディスコグラフィー2を作りました、でもまだ、シューベルトとシューマンまで。ポリーニの広いレパートリー、いつになったら全部出来るやら・・・。なにか、お気づきの点があればお知らせください。
それから、「熱情」がイタリアの音楽批評家賞(国外盤・器楽部門)を受けました。(レコード芸術2月号の読者投票でも、器楽部門トップでしたね(^^)v〔総合では7位〕)。ディスコグラフィー1とレコード賞受賞のページに付け加えました。

パソコンの調子が非常に悪い(使い方が悪い!とも)ので、ついに買い換えることにしました。 新PCへの移行がちゃんとできるか、心配です。しばらくインターネット出来ないかも・・・と不安で、今のPCからUPしておきます。では、無事再開を祈りつつ・・・

2004年2月12日 11時27分

マエストロの帰還
東京と横浜・・・そんな位置関係にミラノとパヴィアはあります。
「シエナ、ナポリのイタリアの演奏会、それからパリ、ベルリン、ロンドンのインターナショナルな演奏会から帰って、日曜の夜パヴィアで、ポリーニは特別演奏会を開く。予想外で、予定(定期)外の演奏会である。」
なにか“我等のマエストロ”を迎える喜びのようなものが感じられるコリエレの記事です。
「ここの市民とは何十年もご無沙汰していました。そうですね、アバドとスカラのオーケストラと演奏して以来ですね」。1975年11月にバルトークの1番を演奏したのが最後のようです(「Claudio Abbado資料館」の記録から)
近いのに、いえ近いが故に訪れなかったのかもしれません。ポリーニの活動の場は全世界、ミラノやパヴィアのファンは、きっとそんなマエストロを大きな誇りとしているのでしょうね。
25日に今年の活動を始めたマエストロ、先立つインタビューで、その夜の精神を語っています。
「日曜には、激しいもの、ゆっくりしたもの、全てのテンポを演奏します」
実際に、「悲愴」から20世紀の作品まで、多様な時期とジャンルに及ぶ幅広いプログラムで、ピアノ奏法、その表現法の歩みが判る、重要なアンソロジーとなっています。そしてテンポも表情の指定もそれぞれ違って多種多様(記事には全部書いてあるのですが)、マエストロの意気込みが感じられるようです。
興味深いのは(「悲愴」は勿論ですが)シュトックハウゼンのピアノ曲第7番。「40年前に作曲されたのですが、今なお非常に前衛的な表現法です」という曲、前にも演奏していたでしょうか。
そしてブラームスの幻想曲は「その晩年に書かれた、作曲家にとってとても意義深い、稀有な小品です」とみなすポリーニの大好きな作品。これで終りを迎えた演奏会、アンコールは何だったのかしら・・・?(op.117とかだったら、ステキですね)。

29日はフェラーラ。この日はポリーニが敬愛するノーノの80回目の誕生日で、演奏会はノーノに献呈されました。その際緊急にノーノ資料館への援助の呼びかけが行われました。スコア、書籍、手紙、ビデオ等、20世紀最高の芸術家の一人である彼の遺産がヴェネチアを離れ、外国に流出するおそれがあるようです。
ヴェネチアの運河に沿った彼の暮らした家に、未亡人のヌリアさんが準備(運営)してきた資料館。演奏家、研究者や愛好家が自由に作品を見たり、聞いたりできる所。他の財団や大学、研究機関と連携した簡素な施設。
しかし残された貴重な資料(ウンガレッティ、ブレヒトやマリピエロら同時代の芸術家・政治家と交した手紙、多民族の歌の遺産ともいえる古いレコード、彼の広大な関心領域を示す珍しい雑誌や書籍etc)は膨大で、2つの部屋に収まらず、全ての要求に応じきれず、運営も難しくなってきている…。未亡人は「私は決して売りませんよ、分割しませんよ」と言っているそうですが。公的な機関が例え少しでも、なにか出来ることをするように。ポリーニの発案はノーノに近しい友人や芸術家を呼び集めているようです。
ともに新しい音楽の道を探り、その創作に関わってきたマエストロにとって、資料の散逸(しかも国外へ)、自由な研究が妨げられることは耐え難いことでしょう。「慎み深いながら、毅然とした行いをする人」ポリーニの熱意が、実りますように。

今回の更新は、スケジュール表にいくつか付け加えました。スペインの演奏会にご注目を。
横浜・東京での演奏会では、シェーンベルクのop.19が抜けていました(追加でしょうか?)ので、付け加えます。

さあ、いよいよの2月です。3日、5日。お互い頑張りましょう。皆様の手にチケットが入りますように!

2004年2月1日 01時44分

おめでとうございます!
木々はすっかり葉を落として、細い枝々の向こうに、一面に青い空が広がっている・・・
小鳥のさえずりだけが聞こえる静けさ。実家の愛犬を連れて(連れられて)散歩する公園は、穏やかな冬の陽につつまれていました。
皆様、明けましておめでとうございます。暖かな穏やかなお正月を、お元気で過ごされたことと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年はどんな一年になるのでしょうか。世界に、平和が取り戻されることを祈り、日本に、平穏な落ち着いた日々があるようにと、心から願っています。
そして、今年はどんな一年を過ごそうかと考えます。自分の為すべきことを、よく考えて、行動すること。今更こんな当り前のことを・・・と思いつつ、これまで時間に追われ、周囲に流されてきたことの多い我が身を省みると、そろそろ自分らしく、つまり自覚と責任をもって、自分のやりたいことを選び取っていく、そんな生活を送らなければ、と思っています。
その中核にあるのは、やはりマエストロ・ポリーニ。嬉しい時も、苦しい時も、マエストロの音楽と共にありたいと願っています。音楽のもたらす幸せを心に一杯受けながら、マエストロその人を仰ぎ見ながら。

このページも、私の大切なひとつの「行動」(座ってばかりですが)の場。もっと充実したものにできれば良いのですが・・・。皆様のご訪問を励みに、お送りくださるお声をエネルギーに、マエストロへの想いを形にして、さらに大きく育てていきたいと思っています。今日で3周年。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

そして今日、このページを訪れていただき、ありがとうございます。
そう、今日はマエストロ・ポリーニの62回目のお誕生日! ミラノの空(よく判らないけど、西の方)に向かって、ご一緒に叫びましょう。

「マエストロ、お誕生日おめでとう! お元気で、素晴らしいご活躍を!」

マエストロを迎える今年、私たちにとっては「ポリーニ・イヤー」。素晴らしい音楽体験のできる年になることでしょう。
来月くらい(多分)チケット発売も始まるのではないでしょうか。頑張りましょうね!
それから新譜「悲愴」も、楽しみですね。ポピュラーな曲なのに、今まで一度もマエスロトの演奏で聴いたことがなかったなんて・・・もちろん、他の曲も楽しみです(^^)

今回LINK集を整理・更新しようと、いろいろなサイトを見てまわりました。
もう消えてしまったものを、いくつか削除したり、URLを変えたりしました。
また、いくつか付け加えたものもあります。どうぞお訪ねください。

その作業の中で、また嬉しい発見も!
5月のもう一つのプログラムをサントリー・ホールで見つけました。なんと、やはり(?)「悲愴」です! v(^o^)v
それから3月のスペインでのリサイタル。スケジュール表の更新をご覧ください。
また、一日に「バイオグラフィ」と「レコード賞」を更新しています、こちらもどうぞご覧ください。

2004年1月5日 12時25分

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