皆様のご意見・ご感想
第2夜

第2夜です… 
《おじさん》さん

  最初に、以下のページで10月21日のリハーサルの様子の写真やその後に行われた記者会見の映像を見る事が出来ます。写真はダウンロード出来るので、貴重な宝物となりました。

http://www.music.co.jp/classicnews/c-news/index.html

 さて、第2夜です。ポリーニの術中にはまりそうです。現代音楽とルネサンスの音楽を続けて聴くのが、こんなに面白いもんだとは思いませんでした。フルートのシランクスやセクエンツァTは今一つという感じでしたが、ファゴットソロのセクエンツァZには引き込まれました。青い照明一つで行われたパフォーマンスは、不気味な幻想的な雰囲気でした。色々な音が聞こえるので、途中、客席で何かを落とした音がそのまま音楽に聞こえてしまいました。しかし、このパスカル・ガロワさんは何時息を吸い込んでいるのでしょうか。ファゴットの音はほとんど途切れなかったような気がします。私の席は意外と後ろの方だったので、次の曲のための、ライブ・エレクトロニクス装置のアンプでしょうか、何かのファンの音が気になって残念でした。最後の方の、ボ〜、っていう音は何だか古い電車の警笛のように聞こえたり、いろいろ私は面白かったのですが、となりの女性や前列右の男声はコックリ居眠りしているようでした。
 「アルトラ・ヴォーチェ」も独特な雰囲気の曲でした。さっきのフルートを吹いたミケーレ・マラスコさんが今度はアルト・フルートでメゾソプラノのモニカ・バチェッリと舞台の上では2人。それとそのライヴ・エレクトロニクス。舞台の2人はそれぞれ収録用のマイクをつけています。スピーカーは舞台の後ろに2個ずつの3段。計6個。舞台のすぐ後ろと天井と舞台の中間近く。そして天井近くとかなり高さが違います。幅も舞台の方は数メートルで上に行く程広くなって天井のはホール幅ぐらい広がっています。ちょうど逆三角形のような感じです。曲が始まっても、最初は生の音なのかスピーカーから出てくる音なのか分からないぐらい見事なセッティングです。そういえば、1978年にNHKホールで聴いたノーノの「ソッフェルテ・オンデ・セレーネ」の時はスピーカーからヒスノイズが聞こえてました。1993年に東京文化会館で同じ曲を聴いた時や、1998年にシュトックハウゼンのテープのための曲を聴いた時はそういう余計なノイズはいっさい聞こえなかったので、確実に技術は進んでいるのでしょう。今年もう1回聴けるので、その時はどうでしょう。さて、天井近くの音が鳴る時は、不思議な音の広がりをしました。それも、今、演奏者が出した音を、数秒置いて流す所は、なんだか遠くから聞こえるやまびこのようでした。
 休憩後、いよいよモンテヴェルディだ、と思ったら、原因不明の高周波のノイズがホール中に響いてとても不快です。8キロヘルツぐらいの音でしょうか。小さいけど、キ〜〜〜〜ン、と聞こえます。音楽事務所の人が舞台に出て来て(あっ、21日のリハーサルの時にピアノの所にイスを持って行った人だ…)やはり困っています。結局、一度客席から人を出して原因を追求する、と、一度、みんなロビーに出ました、でも、ロビーにもその音が響いています。そうなると原因は一つ、ホールの音響システムだという事になると思いますが、そのうちその音も止み、ようやく演奏が始まります。20分ぐらいでしょうか、遅れてポリーニ登場です。チェンバロを弾く、というのは分かっていましたが、まさか、指揮が見れるとは思いませんでした。声楽6人、弦7人の小さな編成ですが、ポリーニはチェンバロの前で座りながら指揮をしました。戦いと愛のマドリガーレでは、チェンバロの前に立って本当に指揮をしてました。第5曲の「ニンファの嘆き」という曲は、官能的で、何か、現代のポピュラー音楽のように聞こえて興味深かった音楽でした。
 語る会で、ポリーニや岡部氏が言っていたように、このような音楽を生演奏で聴く機会というのは、私にとってはこれが最初で最後でしょう。現代音楽といわゆるクラシック音楽を聴けるこんなに楽しい演奏会ですから、次回もまた楽しみになってきました。
10/26(土) 00:56

ボーナスCDのエクストラ・トラック 
《あゆみ》さん

こんばんは。第一夜の興奮さめやらぬうちに、第二夜。
すみこさん、おじさんさん、詳しくて読みごたえのあるリポートを
ありがとうございます。演奏会の臨場感がびんびん伝わってきます。
マエストロの指揮、私も見たかったなぁ。

ところで前から予約していたmaurizio pollini edition BOX CDをやっと購入しました。
で、さっそく、ボーナスCDについているエクストラ・トラック映像を見てみました。
飛行機のタラップを降りてきたポリーニが出迎えの年配の女性と抱き合って
挨拶を交わすところから始まります。(曲は前奏曲第8番)ファー付きのコートを
着ているので、ショパン・コンクール優勝後、ショパン博物館を訪れたときではないかと
思われます。そして曲はそのままでショパン・コンクールでの演奏へと移ります。
やがて曲は前奏曲第24番になり、客席の様子なども映し出されます。
これは2000年ショパン・コンクールの特集番組で流れた映像と同様の感じです。
次にベーム指揮モーツァルトの協奏曲へ、これは市販のビデオの映像そのままです。
最後に1974年ザルツブルクでのアバド指揮RAI管弦楽団との共演で
ベートーベンの皇帝が流れます。これは初めて見る映像でした。しかしこの映像も
長くは続かず、皇帝をバックに今回のプロジェクトのプログラムにもあった
いろいろな写真がフラッシュで出てきて終わるという構成になっています。
時間は3分ほどですが、映像の流れる場面は細切れで1分ずつもなかったのでは
ないでしょうか。あまり目新しいものとはいえませんが、やはり最初に
笑顔でタラップを降りてくるポリーニの表情が初々しくて印象に残りました。
それからCDがゴールドなので、高級感があるということと、それぞれの
CDに日本語の解説がついているのが助かります。
持ってなかったCDもあるので、これからゆっくり聴いていきたいと思います。では。
10/28(月) 23:02

明日も楽しみです(1) 
《ホワイティー》さん

  もう3夜過ぎてしまいました。できれば次の演奏会までもう少し時間があるともっと余韻にひたれるのに、って贅沢な悩みですね。
第2夜、第3夜について皆様から詳細な報告がありましたので、個人的に感じたことと補足だけ。
まず、紀尾井ホール。唄っていても気持ちよいホールですがじっくり聴いてみて本当に良い響きのホールだなぁ、と感じます。
館内放送用スピーカー?のノイズトラブルはありましたが、きっとマエストロにも紀尾井の響きは 気に入っていただけたのでは、と思います。本当に小編成を聴くには素晴らしいホールですね。
私個人としては第5夜、第6夜も紀尾井が良かったですが興行的な問題(客を大勢入れたい)なのでしょうか?
特に第3夜の様に弓形に合唱団が並ぶ場合、サントリーでは両端の前に出ている人の声が目立って聴こえます。
以前、声の大きい人が一番端にいた時にソリストとバックコーラスの様に聴こえてきて情けないやらおかしいやら。
これを改善するには直線状に並ぶのが一番ですが、第5夜彼女達はそのことに気が付くでしょうか?

第2夜はアルトラ・ヴォーチェに感心しました。同じ音形が繰り返す(例えば1〜3コーラスの伴奏の一部が同じ)曲の時にサンプラーで1コーラス分だけ取り込んで2、3コーラス目にはめ込むとか、エレキギターにリバーブ、エフェクターをかけるとかはポピュラー音楽のレコーディングでは当たり前のことですが、そのサンプラーをライブで使ったり、生音とエフェクトのかかった音をまぜてライブで演奏するのには驚きました。
それを作曲したのが70歳すぎてから、というのも驚きです。ベリオ恐るべしです。
なお、リバーブはレキシコンの PCM-80(割と有名)、他にグライコも数台見かけましたが、サンプラーが何か? が判りませんでした。MACがありましたので、これを使ったソフトウェア・オリエンテッドのサンプラー(HDDレコーダー)だったのかもしれません。
それにしてもハングるかもしれないMACをライブで使うのはすごい無謀だ、と感じましたがMACは2台ありましたので、1台はバックアップだったのかもしれません。

モンテヴェルディでのマエストロの指揮、良かったですね。左手の親指が反り返るような感じで、
ということはかなり力が入っていたということで、指揮の先生がまず指摘する「脱力して棒を振りなさい」ということとは反しますが、見ている側としてはその力強さが伝わってきて感動的でした。
※第2・3夜についてのご感想ですが、続きは(2)として「第3夜」に掲載させていただきます。
10/30(水) 17:29

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